(ふまじめな前口上)
わーい、新コーナーだーい(最悪の書き出し・・・)。毎回一人の作曲家を取り上げて、作品と笹崎の出会いを綴っていく全200回を超えるであろう壮大なる企画。順番はいろいろ考えたんだけど、わかりやすくABC順で。さあ、第1回はいったい誰かと思ったら、Ahoさんでございます。いきなり知らん作曲家かい。早々に読者離れか?
(ちょっとまじめな前口上)
たぶんこのコーナーの読者の方はマンドリンの関係者が多いんだろうなあ、と思いながら前口上を書きます。最近に限らずマンドリン業界の傾向を見ると、なんだか自分の世界だけで完結してしまっている気がしてなりません。一つの文化の中にいると、ほかの文化に興味を持たなくなる。内輪の論理だけで完結していく。そういうことって、音楽に限らずありますよね(会社だって、政治だって・・・)。
新しいものに出会うのって、とてもすてきなことだと思うのです。僕自身がどこまで自分の文化に閉じ篭っているかなんてわからない。けれど、自分なりに新しい音楽とか音楽以外の新しいことにたくさん出会ってきて、そのたびに自分になかった新しい考え方や発想、価値観、文化、そういったものを感じてきたつもりです。
新しいものに出会って驚いたり、好きだったものが嫌いになったり、何でもないと思っていたことの中から重要なことを発見したり。このコーナーではそんな僕の音楽体験を作曲家別に(たまにBachの器楽曲とか細分化しますが)書いていきたいなあと思っています。
・ささざきの実態
・ささざきの歴史1
・1話
・2話
・3話
・4話
・5話
・6話
・7話
・8話
・9話
・10話
・11話
・12話
・13話
・14話
・15話
・16話
・17話
・18話
・19話
・20話
・21話
・22話
・23話
・24話
・25話
・26話
・27話
・28話
・29話
・30話
・31話
・32話
・33話
・34話
・35話
・36話
・37話
・38話
・39話
・40話
・41話
・42話
・43話
・44話
・45話
・46話
・47話
・48話
・49話
・50話
・51話
・52話
・53話
・54話
・55話
・56話
・57話
・58話[New!]
・59話[New!]
・60話[New!]
・61話[New!]
・62話[New!]
・63話[New!]
・64話[New!]
・65話[New!]
・66話[New!]
・67話[New!]
・68話[New!]
・69話[New!]

♪第1話
♪Aho Kalevi (カレヴィ・アホ 1949〜 フィンランド)
♪独断で決めつける有名な曲Best5
1.該当なし(有名度 ★★★★★=誰もが知っているはず ★★★★=メジャー曲 ★★★=準メジャー曲 ★★=知っているとちょっと誇れる ★=知っているとマニア扱いされる)
いきなり該当なしでスタート。いいのか?
大学時代、いつものようにFM雑誌でエアチェックをしていると、たいへんインパクトの強い活字が目に飛び込んできました。「アホ/チェロ協奏曲」。いや〜、すごい誤植ですな〜。何の間違いだろ。マホとかかしら。ところがところが、解説の声は実に冷静に「次はアホの・・・」とおっしゃったのでありました(文中の「・・・」は「サカタ」が入ることを意図しているのではない)。
ここで聴いたチェロ協奏曲。これが興味深い作品だったのですよ。なにしろ、冒頭がアコーディオンのソロで始まるのです。この瞬間、笹崎は「アホ・ファン」になりました。以来「マイ作曲家」と勝手に制定し、日々心のなかで声援を送るに至っています。
さてこの協奏曲は、チェロとオーケストラのほかにアンチ・オーケストラと命名された特殊楽器部隊が加わるというヘンチクリンな編成で書かれており、アコーディオン、マンドリン、サクソフォン、テューバ、サイド・ドラムからなる奇妙な特殊楽器五重奏が活躍します。加えて前半ではハープ、チェレスタ、グロッケンシュピール、チェレスタが、後半はオルガンが活躍する、というきわめて特徴的な音色が展開されるのです。細かい楽曲展開などは譜面が手元にないこともあって実はまったく理解できていないのですが、奇妙な音色を聴いているだけで十分満足できる、とても不思議な楽曲です。
その後、Ahoさんの名前を見かけることはしばらくなかったのですが、ここ4、5年でCDがたくさん出るようになり、久しぶりに再会を果たしました。現在CDはBISとFINLANDIAから出ています。とくにBISレーベルの力の入れようは素晴しく、「Complete Aho」なる全集を目指しているようです。早く完成して欲しいものです、「アホ全集」。
皆さんはAhoさんの曲をご存知ないと思いますので(かなり確信を持って思えるので)、ちょっとだけ曲風を紹介しましょう。解説が英語のため読む気力がないので、聴いた印象ではありますが。
まず初期(1970年代前半まで)の作品はリズムがきわめて平易。譜面を見なくても拍子がとれます。和声も協和音の上に不協和な音をぶつけていく書法が中心なので聞きやすいです。どちらかというと動機の展開、対位法、全体の構成みたいなところに興味関心が向けられている模様。1970年代という現代音楽激動の時代にありながら、フーガを丁寧に書いているあたりもいい感じ。Shostakovichの緩徐楽章と新古典派の音楽をミックスするとこんな音楽になるのかもしれないです。「交響曲第1番」「交響曲第2番」あたりが初期の部類。
「交響曲第5番」あたりから作風が変化します。不協和音の多様化、大胆な無調音楽の推進、引用(主題の引用よりも、ワルツやジャズなどスタイルの引用が多いです)、特殊楽器の活用など、個性的な作品が生まれてきます。「ヴァイオリン協奏曲」「チェロ協奏曲」などがこの時期の作品。
1980年代後半以降の作品は調性を感じさせる音楽に傾いてきており、また、引用と特殊楽器活用はさらに磨きがかかってきているようです。「交響曲第8番」はオルガンとオーケストラのために、「交響曲第9番」はトロンボーン・ソロとオーケストラのために書かれた傑作です。8番の第2楽章は、なんと「ちょうちょ」が引用されたスケルツォ。無調と調性音楽の絶妙な間隙を縫って「ちょうちょ、ちょうちょ、菜の葉にとまれ」が展開されるあたりはあっぱれであります。
そのほか、編曲や校訂も多いようで、Mussorgskyの歌曲「死の歌と踊り」の管弦楽伴奏や、Sibeliusの「カレリア」の復元完成版などがあります。これらも素晴しい出来です。
ということで、笹崎の好きな曲Best5
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪| 1.交響曲第8番 | 「ちょうちょ」は最高 |
| 2.チェロ協奏曲 | スーパー個性的な音色が楽しめる |
| 3.交響曲第9番 | バロック・スタイルの引用とトロンボーンの超絶技巧 |
| 4.交響曲第7番「昆虫交響曲」 | 第2楽章「蝶」のフォックストロット、第6楽章「蟻」のグロテスクな行進曲、第7楽章「かげろう」の美しい調性風音楽 |
| 5.交響曲第10番 | Mozart交響曲第39番第1楽章とBruckner交響曲第9番第3楽章の引用が |
次回はAlbeniz。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★ ★
★ 今月の会社での会話 ★
★ ★
★ 「トイレに紙がないってさ」 ★
★ (紙がきれたコピー機前にて) ★
★ ★
★ ★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
それは、トレイ・・・
では、また。

♪第2話
♪Albeniz Isaac (イサーク・アルベニス 1860〜1909 スペイン)
♪独断で決めつける有名な曲Best5
1.アストゥリアス(スペインの歌第1曲=スペイン組曲第5曲) ★★★★(有名度 ★★★★★=誰もが知っているはず ★★★★=メジャー曲 ★★★=準メジャー曲 ★★=知っているとちょっと誇れる ★=知っているとマニア扱いされる)
Albenizの印象って、ギター弾きとピアノ弾きとオーケストラの人とで全然違うんだろうなあと思うのです。
きっとオーケストラの人の間では、Arbosの編曲した「イベリア」がちょっと有名で、Kreislerの編曲したタンゴがヴァイオリン弾きにアンコール・ピースとして取り上げられるくらいの比較的マイナーな存在。一方ギター弾きにとってはなくてはならない存在。オリジナルギター曲は1曲すらないのですが、さまざまな編曲があり、とくにアストゥリアスなんかは超有名ですね。
一方、ピアノ弾きの間ではちょっと複雑な存在なのです(たぶん)。「スペイン組曲」(組曲「スペイン」というのもあって別物)は、明らかにアンコール・ピースとしての扱いを受けているので、演奏会の曲目にのぼることはまれ。で、本格的な「イベリア」になると、これが難しくて弾けない。ということで、これも演奏会では取り上げられることはまれ。いずれにしても、こんなに素晴しい曲を書いているのにマイナーな存在なのですね。ということで一般的には、「ギター曲を1曲も書いていないのにギター弾きの間で有名な作曲家」。
さて、笹崎は「スペイン組曲」に中学生の頃出会い、以来社会人になるまでアンコール・ピースの作曲家だと信じておりました。アストゥリアスとかグラナダとかそこそこ有名な曲できれいで短くて。そんな印象だったので、とくに気にとめることもなく時は過ぎていきました。管弦楽版「イベリア」に出会ったのは大学生の時。これもArbosの編曲の出来がいまいちなこともあってあまり興味をひかれることはありませんでした。
笹崎がはじめてAlbenizに興味を持ったのは、社会人になってアリシア・デ・ラローチャ演奏の「イベリア」全曲を聴いた時。とくに第9曲「ラバピエス」。これは印象派音楽を超えて、現代フランス音楽の大家Messiaen先生を予感させる和声で書かれたすごい曲なのです。半音と半音がぶつかる大胆な不協和音を使いながらも透明な光と色を感じさせるところがすごい。感動いたしました。
Albenizはとんでもなく繊細な耳を持った作曲家のように思います。でなければ「イベリア」のすごい和音(当時は画期的だったに違いない)は書けないでしょう。あそこまでピアノの最弱音を効果的に使うこともできないでしょう。初期の作である「スペイン組曲」も、ピアノ弾きだったらおわかりでしょうが、ピアノが実に透明に鳴り響くのです。Albenizのピアノ曲はこの透明感がたまらない。でも、もっとも透明度の高い「イベリア」は難しくてとても弾ける代物ではありません。ああ、デ・ラローチャくらいピアノが弾けたなら、と「イベリア」や「ナバーラ」の譜面を目の前にするたびに思うのであります。
ということで、笹崎の好きな曲Best5 「イベリア」は総じて大好きです。
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪| 1.ラバピエス (イベリア第9曲) |
この美しくも大胆な和音はどうやって思いついたのか。 |
| 2.ナバーラ | なぜ未完に終わってしまったのか。補筆された部分ははっきりいってよろしくない。 |
| 3.エボカシオン (イベリア第1曲) |
ピアノの最弱音はこうも美しかったのか。 |
| 4.トゥリアーナ (イベリア第6曲) |
スペインの舞曲をここまで芸術的に高めるとは。 |
| 5.グラナダ (スペイン組曲第1曲) |
単純ながら透明度の高い音色が響くときに感じる幸せ。 |
次回はBachの管弦楽作品にしようと思ったのですが、はむらぼ様からリクエストがありAndersonを書くことに。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★ ★
★ 今月の「女子アナと蕨」 ★
★ ★
★ さいたまけん・・・えっと・・・わさび市? ★
★ ★
★ ★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
惜しいっっ。
今月ネタ募集中。では、また。

♪第3話
♪Anderson Leroy (ルロイ・アンダーソン 1908〜1975 アメリカ)
♪独断で決めつける有名な曲Best5
1.シンコペーテッド・クロック ★★★★★(有名度 ★★★★★=誰もが知っているはず ★★★★=メジャー曲 ★★★=準メジャー曲 ★★=知っているとちょっと誇れる ★=知っているとマニア扱いされる)
「笹崎の歴史1」に書いたとおり、笹崎の幼少時代のお気に入りはBeethovenのチェロ・ソナタ第3番。その時期にはほかにもいろいろ聴かされていたのですが、なかにAnderson選集もありました。曲もよく覚えてました。ところが何度か聴くうちに飽きてしまったらしい。何度も鑑賞して味が出る楽曲と「ひとときの快楽」を求めることを目的とした楽曲を、幼い時期に見抜いてしまったのでしょうかねえ。それ以降、Andersonは笹崎にとってとくに興味をそそる存在になったこともなく、「曲はよく知っていて、聴いている間は楽しいから、まあいいか」の状態で推移しています。
いわゆるセミ・クラシックとクラシック音楽の境ってなんだろうと考えると、とても困るわけです。自分のなかでは、「ひとときの快楽」をコンセプトとして書かれたものがセミ・クラシックであると定義しています。これまた明確に分けられるものではないけれど。
さてこの場合、聴く方も演奏する方も「ひとときの快楽」以上のものをセミクラに求めてはいけません。そこに音楽の深さなんて求めるのは反則です。作曲家も「ひとときの快楽」に向かってまっしぐらに書くのが礼儀というもの。そこにはまたクラシックとは別のセンスが要求されるのです。その点、Andersonはたいしたもの。4分以内に曲を終わらせる、ウケる要素を混ぜ込む、これぞエンターテナー。撤しきっています。似たタイプにKetelbeyなどがいますが、センスはAndersonの方が明らかに上。このタイプでほんとうの意味で成功したセミ・クラシック作曲家はKreislerくらいのもんでしょう。トップクラスのセミクラは、「快楽提供」としての存在意義を十分果たしているのであります。
さて、今のマンドリン業界で演奏されている曲(新しく書かれている曲を含んで)の大半はセミクラとして認識しています。この業界の不幸は、聴衆も演奏者も作曲家もセミ・クラシックをセミ・クラシックとして認識せず、多くの場合クラシックだと思い込んでいる、という点から始まっていうような気もします。どうでしょう。
笹崎の好きな曲Best5 この手のものはテンポの早い曲の方がよいかと。
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪| 1.フィドル・ファドル | 3分間カウボーイになった気分になれる |
| 2.ラッパ吹きの休日 | 2分間ラッパが吹ける気分になれる |
| 3.舞踏会の美女 | 2分半ちょっとゴージャスな気分になれる |
| 4.ブルー・タンゴ | 3分間亜熱帯な気分になれる |
| 5.ジャズ・ピツィカート | 1分半ジャジーな気分になれる |
次回はBachの管弦楽・協奏的作品。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★ ★
★ 今月の続・キティーちゃん特産品 ★
★ ★
★ 「キティーちゃん・ちんすこう」 ★
★ ★
★ ★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
ああ、節操なし。私のキティーちゃんはいったいどこへ・・・
引き続き今月ネタ募集中。まじで。。。では、また。

♪第4話
♪Bach (ヨハン・セバスチャン・バッハ 1685〜1750) 管弦楽・室内楽・鍵盤以外の独奏曲編
♪独断で決めつける有名な曲Best5
1.管弦楽組曲第3番よりアリア★★★★★(有名度 ★★★★★=誰もが知っているはず ★★★★=メジャー曲 ★★★=準メジャー曲 ★★=知っているとちょっと誇れる ★=知っているとマニア扱いされる)
忘れもしない1986年のある日。
笹崎青年は、Bach作曲「ブランデンブルク協奏曲第3番」のマンドリン合奏版をコンサート・マスターとして演奏することになっていた。
メンバーが舞台に並ぶ。
その後から拍手に迎えられて登場する笹崎青年。
調弦するためチェンバロに向かう。
右手の人さし指でAの鍵盤を押す。
鳴らない。
もう上の段でAの鍵盤を押してみる。
鳴らない。
心臓が1mmずつ収縮する思いをする笹崎青年。
緊張と笑いが錯綜する会場。
ブランデンブルク・チェンバロ事件。
さて。笹崎にとってBachは、たいへん尊敬しているが演奏するのは苦手な作曲家、という位置づけになるんですね。詳しくは次号にて。
笹崎の好きな曲Best5
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪| 1.音楽の捧げもの | トリオ・ソナタは偉大だ |
| 2.管弦楽組曲第2番 | 序曲のフーガが始まっただけでぞくぞく |
| 3.ブランデンブルク協奏曲第5番 | 子供のときから親しんでいる曲 |
| 4.無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番 | |
| 5.無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 |
ヴァイオリン協奏曲も2曲とも好きだしなあ。2つのヴァイオリンのための協奏曲とかヴァイオリン・オーボエのための協奏曲とか、チェンバロ協奏曲集とか・・・。無伴奏チェロ組曲はどうしよう・・・。順番決めは一苦労。
次回は同じくBachの鍵盤作品。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★ ★
★ 今月の教会式(東北弁) ★
★ ★
★ 「あなたは、〜〜〜愛し続けることを誓いますか? 」 ★
★ 「チガイマス・・・」 ★
★ ★
★ ★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
間違えそうだったので、笹崎家は神前式。
ではまた。

♪第5話
♪Bach (ヨハン・セバスチャン・バッハ 1685〜1750) 鍵盤作品編
♪独断で決めつける有名な曲Best5
1.トッカータとフーガニ短調 BWV565 ★★★★★(有名度 ★★★★★=誰もが知っているはず ★★★★=メジャー曲 ★★★=準メジャー曲 ★★=知っているとちょっと誇れる ★=知っているとマニア扱いされる)
ピアノを習うといつしか出会う曲、「2声のインヴェンションと3声のシンフォニア」。右手と左手がまったく対等な扱いなので、ピアノ上達のためには避けて通れない曲です。これでBachが嫌いになったり、ピアノが嫌いになったりする人はきっと多いのではないでしょうか。そういう笹崎少年@小学生もあんまり好きになれなくて、めんどくさいわりに盛り上がらない曲がこんなに続かなくても、と思った口でありました。そんなわけで、高校が終わるまで、Bachの譜面は「2声のインヴェンションと3声のシンフォニア」と「イタリア協奏曲」と「Bach小品集」(有名な「バッハのメヌエット」が入っているもの)しかなかったように思います。
大学に入って対位法なるものに初めて興味を持ち、対位法の仕組みを調べるためにほんとうに何年かぶりに「2声のインヴェンションと3声のシンフォニア」の譜面を引っぱりだしたのが、笹崎にとってBach再発見のきっかけとなりました。ド頭の第1番インヴェンションからして対位法のすばらしいこと。動機が反行形を伴って書かれているのに気付いたのでありました(解説あり)。凝って書かれているのにもかかわらず、それを誇示することもなく淡々と爽やかに進むさまは圧巻であります。でもねえ、小学生じゃわからないよ、こんな対位法。
あわててBachのクラヴィア曲を集め、ピアノで全曲を演奏。ここで笹崎青年は別の楽しみを発見したのであります。頭のなかを空白にし、条件反射を頼りにピアノで書かれた音符を「自動音変換」していくと、あら不思議。いろんな声部が勝手に聞こえてくるではありませんか。自分が弾いていることを忘れ、目の前で勝手に音が立ち上がってくる状態は、少々トリップに近い感覚であります。最近は音色がBachの音楽に合うような気がして(強弱をつけるのに自信がないこともありますが)、オルガンの音色で演奏することが多いのですが、これはトリップ状態をさらに強力なものにするようです。この技術はよっぽど初見能力を高めないと習得できないのでありますが、どなたか同じ感覚をご体験の方、いらっしゃいますでしょうか。
さて、それでもBachの曲をピアノで弾くのはけっこう苦手でして。なにしろ、さっき書いたように強弱をどうつけたらいいかまったくわからないし、テンポ設定も自信がないし、動機にかかわるアーティキュレーションは調べればなんとかわかるものの、たとえば連続する8分音符はテヌートなのかスタカートなのかレガートなのかなんて判断基準がないし。自由に演奏すれば、と言われそうではありますが、自由ほど難しいものはなくて。Bachと笹崎は根本のところで合わないのかしら。
(解説)
インヴェンション第1番では冒頭のCDEFDECっていうのが主要動機。反行形は、上がった分下げ、下がった分上げることで得られるもの。この主要動機の反行形はたとえばCHAGHACとなるわけ(譜例)。
笹崎の好きな曲Best5
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪| 1.2声のインヴェンションと3声のシンフォニア | 一見単純そうなのに。Bachは偉大だ。 |
| 2.イギリス組曲第3番 BVW.808 | 最近ランキング急上昇。 |
| 3.イタリア協奏曲 BVW.971 | 昔からよく弾いていた。なぜかは不明。 |
| 4.パルティータ第1番 BVW.825 | 結婚式のバックでよく弾きます。 |
| 5.パッサカリアとフーガ BVW.582 | オルガン曲の中ではこの曲がいちばん好き。荘厳。 |
「平均律」「ゴルトベルク変奏曲」はあまりに弾けず、くやしいのでランキング外。
次回はBach最終話、声楽作品編。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★ ★
★ 今月のそっくりさん ★
★ ★
★ 斜め45度に傾けたシルバーシートのマークと「エイリアン」 ★
★ ★
★ ★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
シルバーシートの向かいの席で、首を斜め45度に傾けていた時に発見。一度お試しあれ。
引き続き今月ネタ募集中。では、また。

♪第6話
♪Bach (ヨハン・セバスチャン・バッハ 1685〜1750) 合唱作品編
♪独断で決めつける有名な曲Best5
1.カンタータ第147番より「主よ、人の望みの喜びよ」 ★★★★★(有名度 ★★★★★=誰もが知っているはず ★★★★=メジャー曲 ★★★=準メジャー曲 ★★=知っているとちょっと誇れる ★=知っているとマニア扱いされる)
Bachの音楽は、教会あるいはキリスト教と不可分の関係と言えるでしょう。したがって、生活の中にキリスト教が根付いている人とそうでない人とでは、Bach音楽に対する感じ方は違うのだろうなあと思うのです、おそらく。
笹崎はカトリック系の幼稚園に通っていて、クリスマスの劇ではおいしい役も演じたらしいのですが(イエス様? 博士? キリスト様? サンタクロース?←ぜったい違う)、熱心なキリスト教徒になることなく今日まで至っております。キリスト教徒にならなければ絶対にBachが理解できないのかと聞かれるとそうでもない気がするものの、笹崎はいずれにしても深いところでBachを理解してはいないんだろうなという気がします。というか、理解できない何かがあるような気がしてなりません。人は経験し理解したものしか振り返ることができませんから、Bachの精神世界を自分のものにすることがどんなことなのかわからないというのが正確なところです。
Bachの宗教曲はそうとう好きな部類で、最近はクリスマス近くなると受難曲やミサ曲やクリスマス・カンタータを聞かないとお正月を迎えられないような気すらしているんですけどね(リヒターのマタイにはいつ聴いても涙が出ます)。そのうち時間をかけてBachの精神を理解していきたい気持ちはいつも持っているのですが、これがなかなか機会もなくて。笹崎の音楽人生における大きなテーマの一つではありますね。50年後には、Bachを語れるすてきなじいさまになっているといいなあ。
笹崎の好きな曲Best5
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪| 1.マタイ受難曲 | リヒターやクレンペラーの名演を聴くたび感動する |
| 2.ミサ曲 | 音楽はやっぱり愛なんだと聴くたび感動する |
| 3.クリスマス・カンタータ | クリスマスに聴くたび感動する |
| 4.ヨハネ受難曲 | 第1曲の合唱の歌いだしを聴くたび感動する |
| 5.マニフィカト | 明るい祝祭的なムードに聴くたび感動する |
次回はBarber。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★ ★
★ 今月のグローバル ★
★ ★
★ 銀座国際秘書センター ★
★ ★
★ ★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
銀座6丁目付近で発見。英会話できる人たちがいっぱいいる秘書代行業なのか、それとも、「イラシャ〜イ、シャチョサ〜ン、ワタシ、アナタノ、コンヤノ、ヒショサ〜ン」なのか。
引き続き今月ネタ募集中。では、また。

♪第7話
♪Barber Samuel (サミュエル・バーバー 1910〜1981)
♪独断で決めつける有名な曲Best5
1.弦楽のためのアダージョ ★★★★(有名度 ★★★★★=誰もが知っているはず ★★★★=メジャー曲 ★★★=準メジャー曲 ★★=知っているとちょっと誇れる ★=知っているとマニア扱いされる)
「弦楽のためのアダージョ」だけが突出して有名な作曲家ですね。笹崎のBarberとの出会いは、実はこの有名な曲でなくて、「ピアノのための夜想曲−ジョン・フィールドをたたえて」という超マイナーな曲でした。国内のピアノ・ピースで出ているんですね。きれいなようでなんか変わっている曲は、中学生の笹崎の心を捉えることはできませんでした。「弦楽のためのアダージョ」を聞いたのは、高校生の頃。正直まったく旋律をなかなか覚えることができなくて、でもあまりに有名な曲なのでせめて覚えなければと、オルガン用に編曲したものでした。今でもすごく好きかと聞かれると、普通、というのが正直なところでしょうか。もとは3楽章からなる弦楽四重奏曲の第2楽章なのですが、両端の楽章はなんとも不釣り合いで、これまたいい印象はありません。そうそう、弦楽のためのアダージョを合唱用に編曲した版もありますね。「アニュス・デイ」という題です。こっちの方が個人的には好き。
その後、Barberの作った作品の半分くらいはCDや譜面を購入したにもかかわらず(歌曲全集のCDも譜面もあるし)、笹崎の中では、好きでも嫌いでもない作曲家という位置付けにとどまっています。
思うに、Barberは恵まれた評価を得ている作曲家のように思います。12音技法とか無調とか偶然性とかいった現代音楽とはおよそ無縁なところにある保守的な作風を、アメリカという国で貫いていたのがよかったのでしょう。「前衛音楽を取り上げるには抵抗がありながらも自国アメリカの音楽は紹介したい」というアメリカ音楽市場の論理にうまくはまった作曲家のように思うのですが、違うのかな。そう考えるとバーンスタインやセルなどアメリカの楽団の常任指揮者が取り上げたのもわかるような気がします。弦楽四重奏曲を聞いて第2楽章を弦楽のためにアレンジすることを勧めたのはトスカニーニでしたし。
「そうはいっても無調がもてはやされる中、ちょっとはそれっぽく書かなくちゃ」と思ったかどうか知りませんが、Barberの曲は『作った感じ』が時々してしまいます。そんな中、笹崎が評価している曲は、「ノックスヴィル、1915年の夏」(ソプラノとオーケストラ)と「ヴァイオリン協奏曲」。この2曲は素敵です。自然な感じがします。
笹崎の中でのランキングは以下の通り。3と4の間はちょっと間があくかな。
笹崎の好きな曲Best5
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪| 1.ノックスヴィル、1915年の夏 | 民謡のような優しさ。詩にも深さが。 |
| 2.ヴァイオリン協奏曲 | ロマンティック。 |
| 3.弦楽のためのアダージョ | 合唱版の方がいいかも。 |
| 4.交響曲第1番 | 後半のフーガからあとは好き。 |
| 5.序曲「悪口学校」 | 第2主題は好き。 |
次回はBartok。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★ ★
★ 今月の人生 ★
★ ★
★ (明日あいているかという問いに対して) ★
★ 明日は人生を右往左往する用事が入ってるから・・・ ★
★ ★
★ ★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
元会社後輩がやめる直前に残した言葉。彼は今どこで何をしていることやら。
引き続き今月ネタ募集中。では、また。

♪第8話
♪Bartok Bela (ベラ・バルトーク 1881〜1945)
♪独断で決めつける有名な曲Best5
1.管弦楽のための協奏曲 ★★★★(有名度 ★★★★★=誰もが知っているはず ★★★★=メジャー曲 ★★★=準メジャー曲 ★★=知っているとちょっと誇れる ★=知っているとマニア扱いされる)
初めて聴いたBartokの曲は確か「ルーマニア民俗舞曲」。高校生1年か2年の頃だったように思います。とはいってもこの曲は当時からあまり印象には残らず、今でも「ポピュラーな曲」程度の認識にとどまっているのですが。
Bartokとの本格的な出会いは、バレエ音楽「中国の不思議な役人」。高校3年の頃でしょうか。アバドが硬式野球ボールにサインをしにいらっしゃった(→笹崎の歴史1−第7話を参照)、その前後です。FMからきこえてくるアバド指揮「中国役人」の激しいバーバリズム(原始主義)は、かっこいい音楽を求めていた笹崎青年の嗜好と見事にマッチします。野蛮で強烈な不協和音、あからさまにぶつかり合う半音、狂わんばかりのトロンボーンのグリッサンド、艶かしいクラリネットの独奏、打楽器の狂乱、すべてが笹崎青年の音楽概念をぶち壊すには十分なものがありました。その後、笹崎青年は上野文化会館でほとんどすべての管弦楽作品をスコアを見ながら聴き通し、短期間でBartokマニアへと急成長します。
このBartok好きがさらに高じてしまったのは、「バルトークの作曲技法」(全音楽譜出版社)という書籍との出会いにありました。大学2年の頃に購入したこの本、表紙からして数学的な図形に彩られていまして、フィボナッチ数列とか黄金分割などが頻繁に出てくる、とても音楽の本とは思えない代物であります(これも詳しくは笹崎の歴史1−第12話にありますので、そちらをどうぞ)。
その後、大学から社会人数年目までは、どちらかというとバーバリズムや民族主義的な側面に興味を持っていました。「中国の不思議な役人」をはじめ、「ピアノ協奏曲第2番」「舞踏組曲」「2台のピアノと打楽器のためのソナタ」「アレグロ・バルバロ(ピアノ曲)」あたりを好んでいたように思います。最近はちょっと嗜好が変わり、絶対零度まで冷え切った音楽、あるいはBartokにしか書けない透き通った音楽の方へ興味関心が移行しつつあります。「ピアノ協奏曲第2番」「ピアノ協奏曲第3番」「弦楽のためのディヴェルティメント」などの緩徐楽章ですね。ピアノ協奏曲第3番第2楽章の冒頭なんてあまりにも透明で涙ものじゃありませんか。
最近はさすがに一時期ほどの熱狂ぶりは冷めましたが、それでもBartokは笹崎にとって深い興味を持っている作曲家の一人であることには変わりありません。今の笹崎が近・現代音楽を抵抗なく聴くことができ、多様な芸術的価値観を受け止められるようになれたのは、Bartokの音楽との出会いがあったからといって過言ではないのです。
綿密に計算された形式に加え、音程・和声に数学的な手法を用いながらも、非人間的になることなく、むしろ、血沸き肉踊る要素と結びつくことで、きわめて自然体に仕上がっているBartokの世界。理性と知性と本能とがこれ以上なく高いレベルで結合されたケースは非常に稀で、まさに天才の成せる業ですね。
笹崎の好きな曲Best5
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪| 1.管弦楽のための協奏曲 | 天才にしか書けない世紀の名曲 |
| 2.ピアノ協奏曲第3番 | 第2楽章の透き通ったハ調が心を打つ |
| 3.ヴィオラ協奏曲 | 未完で終わったのが何とも惜しい。弟子のオーケストレーションは薄すぎ |
| 4.弦チェレ | 黄金分割比で分析すると、とてつもない有機体であることがわかる |
| 5.中国の不思議な役人 | 精緻に計算されたバーバリズム |
好きな曲が多すぎる。弦楽四重奏曲も入れたかった・・・。6曲全部・・・。あ、歌劇「青ひげ公の城」を入れ忘れた・・・。
次回はいよいよBeethoven。まず交響曲・管弦楽・協奏曲編から行きましょうか。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★ ★
★ 今月の読み違い ★
★ ★
★ オリンピックまゆみ(五輪真弓) ★
★ ★
★ ★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
だってー。笹崎少年@小学生は芸能界のことよく知らなかったんだってばー。
引き続き今月ネタ募集中。「今月ネタなし」という事態が発生?
ぜひご協力を。では、また。

♪第9話
♪Beethoven,Ludwig van(1770〜1827) 交響曲・管弦楽・協奏曲編
(ほんとうはベートーフェンと発音するらしいですね。あれ、ビートーフェンだっけ?)
♪独断で決めつける有名な曲Best5
1.交響曲第9番 ★★★★★(有名度 ★★★★★=誰もが知っているはず ★★★★=メジャー曲 ★★★=準メジャー曲 ★★=知っているとちょっと誇れる ★=知っているとマニア扱いされる)
Beethovenのチェロ・ソナタ第3番で育った笹崎ですが、赤ちゃんの頃から交響曲もいちおう聴かされていたようです。しかし、あの切迫する曲想は赤ん坊にはきつかったらしく、あんまり好評ではなかったようです。唯一記憶にあるのは交響曲第6番「田園」の第1・2楽章。3〜5楽章の印象がないのは、4楽章の嵐を怖がるのでレコードのA面しかかけなかったものと推察されます。
小学校・中学校の頃は、Beethovenのピアノ曲に夢中で管弦楽のジャンルには出会わずじまい。高校生になってから、ようやく交響曲を聴きはじめます。
(項目は順に 時期 笹崎のBeethoven交響曲関心度 好きな順番 コメント )
高校初期 80 9-5-6-3 はじめて本格的にレコードで聴いてみる。4曲しかレコードがなかった。
高校初期 85 7-5-9-6-3 7番をはじめてラジオで聴く。世の中には素晴しい曲がいっぱいある。
高校中期 90 9-5-7-3-6 フルトヴェングラーの演奏をラジオでエアチェック。第9!!!
高校後期 95 9-7-5-4-3 カルロス・クライバーの4番がラジオで流れる。
大学初期 95 3-9-5-7-6 形式分析に夢中になって、好きな順番総入れ替え。
同じ頃? 95 3-9-5-7-2 Liszt編曲ピアノ版流行。頑張れば弾けそうな1・2番ポイントアップ。
1986年 95 3-9-5-7-4 生カルロス・クライバーを聴く。4番・7番。
大学4年 70 3-9-5-7-6 そうは言ってもちょっと飽きてきた。
25歳くらい 60 3-9-5-7-6 そうとう飽きてきた。
1994年頃 70 9-3-5-6-7 ガーディナー盤を購入。ちょっと持ち直す。
30歳代突入 50 9-3-5-6-7 Beethovenの交響曲って、ほんとうは自分と合わないかも。
30歳ちょい 65 9-5-3-6-7 チェリビダッケ正規盤発売。ちょっと持ち直す。5番の解釈素晴しい!
2001年現在 55 9-3-5-6-7 聴く前に相当の覚悟がいる状態。持ち直す日々はやってくるのだろうか?
持ち直す方法はただ1つ、カルロスが第9を振ること。
笹崎の好きな曲Best5 交響曲・管弦楽曲編
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪| 1.交響曲第9番 | 第1楽章がとくに素晴しいと思う。少数派意見? |
| 2.交響曲第3番 | 「だましの形式」は革新的 |
| 3.交響曲第5番 | そのうちちゃんと詳細な楽曲分析をせねば |
| 4.交響曲第6番 | いつ聴いても弦の厚みが心地よい |
| 5.交響曲第7番 | リズムで交響曲を作るという発想が新鮮 |
管弦楽曲はねえ。。。「コリオラン」序曲と「エグモント」序曲くらいかなあ。昔は「レオノーレ第3番」とか一瞬好きだったのだけれど。
笹崎の好きな曲Best5 協奏曲編
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪| 1.ピアノ協奏曲第5番「皇帝」 | 第2楽章の時間が静止した感じがたまらない |
| 2.ピアノ協奏曲第4番 | 冒頭のピアノ独奏から暖かさが体ににじむ |
| 3.ヴァイオリン協奏曲 | Schnittkeのカデンツァ、あれは一体? |
| 4.ピアノ協奏曲第3番 | 第3楽章がかっこよいと思う |
| 5.ピアノ協奏曲第1番 | 同じく第3楽章がかっこよいと思う |
協奏曲はずっとピアノ協奏曲4番がTOPでしたが、数年前にオリジナル楽器版(レヴィン−ガーディナー盤)を聴いたときから、第4番と第5番が逆転。
次回は室内楽編。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★ ★
★ 今月の誤転換 ★
★ ★
★ 結婚して性が変わりました ★
★ ★
★ ★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
年賀状作成時に発見。「ことえり」は偉大なり。
では、また。

♪第10話
♪Beethoven,Ludwig van(1770〜1827) 室内楽曲編
♪独断で決めつける有名な曲Best5
1.ヴァイオリン・ソナタ第5番「春」 ★★★★(有名度 ★★★★★=誰もが知っているはず ★★★★=メジャー曲 ★★★=準メジャー曲 ★★=知っているとちょっと誇れる ★=知っているとマニア扱いされる)
「後期の弦楽四重奏曲は人生を豊かにしてくれるよね」なんて通な一言を発したいところですが、正直言ってまだそこまでは聴きこんでいないんだよね。高校生の頃から一通り音源は持っていたけれど、ちゃんと聴くようになったのは大学後半から(大学4年の時にはアルバン・ベルク弦楽四重奏団が来日したときにBeethoven作品を聴きに行っております)。
それ以来、好感をもって接しているのですが、残念ながらなかなか曲を覚えられない。脳細胞が減少しているんでしょうけど、ほかにも理由がいくつかあると思います。
まず、全曲(大フーガ含めて17曲)通して順番に聴いてしまうから。しかも17曲通さなければ、と思ったとたんに後回しにしがちで、聴く回数が増えないのですね。とくにはじめの6曲なんか、どれが何番なんだかいまだに区別つきません。
もう1つは、CDが増えないから。笹崎が好きな弦楽四重奏団はたくさんあるわけではなく、アルバン・ベルク弦楽四重奏団のほかにはアルディッティ弦楽四重奏団とクロノス・カルテットの2つなんですが、後者2つは現代音楽専門なのでBeethovenは「大フーガ」があるくらい。もともとBeethoven弦楽四重奏曲はうちにあるCDが少ないんですね(アルバン・ベルク弦楽四重奏団とブダペスト弦楽四重奏団のみ。あ、後期作品だけラサール弦楽四重奏団があった)。おまけにほかの演奏団体によるディスクの購入になかなか踏み切れないこともあって(だって17曲セットだと高いんだもん)、これまた聴く回数が増えない原因になっているんですねえ。
それでも、交響曲や声楽曲のジャンルを聴くよりも深さと暖かさを感じており、近い将来とても愛着のある作品群になりそうな気はするのです。まずは何回も聴いて覚えるのじゃぁ。ということで、21世紀いちばんはじめに聴いたのはこの17曲なのでした(やっぱり通して聴いてしまった・・・)。
さて、いざランキングすると、子供の頃から聴いて覚えている曲が中心になってきますねえ。(笹崎の歴史1 第1話参照)
笹崎の好きな曲Best5 室内楽曲編
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪| 1.チェロ・ソナタ第3番 | 個人的に一番に選ぶのはこれしかないでしょう |
| 2.ヴァイオリン・ソナタ第5番「春」 | これも子供の頃からそらで覚えていた |
| 3.ヴァイオリン・ソナタ第9番「クロイツェル」 | 子供の頃は第1楽章の緊張感が怖かった |
| 4.弦楽四重奏曲第9番 | 最終楽章のフーガが壮絶。かっこいい |
| 5.ピアノ三重奏曲「大公」 | 雄大な曲想ながら緻密な構成と作曲技法に感服 |
そうはいっても弦楽四重奏曲第13〜16番のランクイン近い予感。
次回は独奏曲編。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★ ★
★ 今月の続・誤変換 ★
★ ★
★ 「ものの毛姫」 ★
★ ★
★ ★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
下ネタですまん。だって、ことえりが・・・
では、また。

♪第11話
♪Beethoven,Ludwig van(1770〜1827) 独奏曲編
♪独断で決めつける有名な曲Best5
1.ピアノ・ソナタ第14番「月光」★★★★★(有名度 ★★★★★=誰もが知っているはず ★★★★=メジャー曲 ★★★=準メジャー曲 ★★=知っているとちょっと誇れる ★=知っているとマニア扱いされる)
↑「エリーゼのために」のおきどころに困りますね。「トルコ行進曲」は管弦楽かぁ。入れるの忘れた。
幼少の頃、「月光」と「悲愴」が入ったレコードを聴かされていたらしいのですが、子供にはあの緊張感がこわかったのか、それほど好きになれなかったんですよね。「エリーゼのために」だけは好きだったみたい。で、その「エリーゼのために」をどうしても弾けるようになりたくて幼稚園のころ練習に練習を重ねたらしいです。でもね、「ミレ#ミレ#ミレ#」が何回だかわからなくてテキトーに演奏。へんな弱起だよね、あの曲って。実は、今でもうろ覚え・・・
小中学校の頃はBeethoven三昧。スポーツマンシップにのっとり、いかにアレグロ楽章を速く弾けるかに明け暮れる毎日でした。音楽が好きになった人は誰しも一度はこういう道を辿るんじゃない? かっこよさときれいなメロディ、これが音楽のすべて!! 今思えばはずかしい限りなんだけど、でも、月光の第3楽章とか悲愴の第1楽章をめちゃめちゃ速く弾いてると、「ああ、汗のにおい、これが青春なのさ」って感じするじゃない? 今でも時々やるけどさ(内緒だけど)。
さて、小中学校時代はピアノ・ソナタ全集は前半しか持っていなくて、親にせがんで後半を買ってもらったのは高校時代に入ってから。そこではじめてBeethovenのピアノ曲がスポーツの側面だけないことに気付いたのでありました。第31番や第32番など、はじめのうちは何のことやら理解できなかったんだけど、そのうちとりこに。
大学に入って音楽形式に興味を持つようになってからは、ますます後期のソナタが好きになっていきました。難しくてちゃんと弾けるわけはないし、全曲通して覚えていたわけでもないんだけど(今でも暗譜できておりません)、とぎれとぎれに弾いているだけで幸せなんだよね。とくにこの時期は複雑なフーガや対位法が出てくるだけでうれしくなっちゃったりして。
社会人に入ってからは、心に占めるBeethovenピアノ曲の割合は少しずつ低下てきているようです。なんででしょうね。年に1回は32曲通して弾くんですけど。
笹崎の好きな曲Best5 独奏曲編
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪| ピアノ・ソナタ第32番 | 誰も言ってくれないけど第2楽章第3変奏はジャズっぽい |
| ピアノ・ソナタ第23番「熱情」 | ああ、汗のにおい、これが青春なのさ |
| ピアノ・ソナタ第31番 | 最近とくにお気に入り。スケルツォのトリオはとくに弾けない |
| ピアノ・ソナタ第8番「悲愴」 | ああ、汗のにおい、これが青春なのさ |
| ピアノ・ソナタ第28番 | 最後のフーガさえなければ弾けるかもしれないのに |
第31番も第32番も、難しくて弾けないあたりが、この曲への興味をさらにかきたてるのかも。
次回は声楽曲編。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★ ★
★ 今月の究極の選択 ★
★ ★
★ 一つ選ばなければならないとしたら? ★
★ ★
★ 「首の皮1つでつながっている」を目の前で見物 ★
★ 「味噌も糞も一緒に」を実際に味わう ★
★ 「壁に耳あり障子に目あり」の部屋に居住 ★
★ ★
★ ★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
「味噌も糞も」は、においを嗅いだ時点でだめかも。障子にMary〜(お約束)。
では、また。

♪第12話
♪Beethoven,Ludwig van(1770〜1827) 声楽曲編
♪独断で決めつける有名な曲Best5
1.歌劇「フィデリオ」 ★★★(有名度 ★★★★★=誰もが知っているはず ★★★★=メジャー曲 ★★★=準メジャー曲 ★★=知っているとちょっと誇れる ★=知っているとマニア扱いされる)
↑ただし、合唱関係者や声楽家は★1つ〜2つ分アップ(予想)。
Beethovenの最高傑作とされるミサ・ソレムニス。昔から、この曲は何度となく聴いてきたのだけれど、いまだに覚えられなくて。
個人的に、僕はこの曲を人工的だと感じます。恣意的といった方がいいかなあ。けっして人工的な曲が悪いということではなく、好き嫌いでいうと好きになれない曲が多いということなのですが。ミサ・ソレムニスは、和声の移り変わり、強弱の移り変わり、形式、どれをとっても僕には恣意的です。Mozartの音楽など、宇宙に存在している音楽を偶然切り取ってきたような自然さを感じるのですが。同じBeethovenでも、ヴァイオリン・ソナタ「春」や、歌曲でも「アデライーデ」などは、自然さを感じるのですね。その差はいったい何なんでしょうね。
ミサ・ソレムニスは人類史上書かれた人工的な音楽(僕にとって)のなかでもっとも完成度の高い作品であると思います。何度聴いても覚えられないのだけれど、引き込まれる何か強い力を感じます。Beethovenの「人工」は「人間の意志」なのではないか。この曲をすみからすみまで覚えて共感できるようになったとき、Beethovenを、今とは違うレベルで好きになれそうな気がします。
笹崎の好きな曲Best5 声楽曲編
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪| 1.ミサ・ソレムニス | 早く覚えなきゃ |
| 2.歌劇「フィデリオ」 | 「かくあるべし」って説教されてるようだが、名曲だよね |
| 3.アデライーデ | こういう伸びやかな曲書けるのにね |
| 4.君を愛す | 同上 |
| 5.合唱幻想曲 | 第9と同じようなつくりなのでとっつきやすい |
次点は「ミサ曲・ハ長調」。ハ長調の割には難解なんだけど。
次回はBelliniの予定。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★ ★
★ 今月の替え歌 ★
★ ★
★ さ〜さ〜の〜葉〜さ〜らさら〜〜〜 ★
★ 置〜き〜場〜に〜こ〜ま〜る〜〜〜 ★
★ ★
★ ★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
ああ、うさぎ小屋。
では、また。

♪第13話
♪Bellini,Vincenzo(1801〜1835)
♪独断で決めつける有名な曲Best5
1.歌劇「ノルマ」 ★★★(有名度 ★★★★★=誰もが知っているはず ★★★★=メジャー曲 ★★★=準メジャー曲 ★★=知っているとちょっと誇れる ★=知っているとマニア扱いされる)
高校時代、エアチェックをしていたときのこと。「次は、Belliniのオーボエ協奏曲・変ホ長調です」という紹介の後に、いきなりト長調の曲が!!!これが、笹崎とBelliniの出会いでありました。この曲、8小節(だと思う)の前奏だけがト長調で、すぐ変ホ長調になるんですね。ああ、びっくりした(さりげに、笹崎には絶対音感があることを自慢してみました)。
さて、はじめにお断りしちゃいますが、笹崎は熱烈なオペラファンというわけじゃないんですよね。オペラは見て楽しむべきものなんだけど、行く時間とお金ないし。聴くだけだと言葉よくわからないし。いろんな登場人物出てきて覚えられないし。大好きなオペラ歌手がいるわけじゃないし。
それで笹崎は、オペラを音楽的な視点から聴いてしまうわけですが、そうした場合、オペラの魅力は半減しているのですね。頭ではわかっているつもりなんだけど。で、「オペラ・命」にはなることなく今日まで至っております。
そうはいってもBelliniのCDはそこそこありまして、「ノルマ」「夢遊病の女」「清教徒」「海賊」と、主要作品は完備しております。2年ほど前にマリア・カラスに2週間ほど凝ったことがあって、そのときにまとめ買いしたものです。
オペラ全曲を聴いて思ったのは2つ。Belliniはマリア・カラスのためにあるのね、ということ。そしてもう1つ、音楽から「文化の挟間」を感じられて、音楽史的に興味深いなあということ。
以下は想像です(だいたい合ってると思いますが)。
・作曲家としては、新しい表現をしたい
・でも聴衆は音楽的に新しいものは受け入れにくい
・そこで作曲家はどうするか。筋書きで新しい表現をする必然性を作ってしまえ。
そこで発明されたのが、主人公を精神錯乱状態にしてしまう、という荒技。これなら、音楽がいままでの表現を越えていても、不自然じゃない。精神錯乱前は「私はあの人を死ぬほど憎んでいるわ〜」を長調のきれいなメロディーに乗せて歌っちゃったりするけれど、精神錯乱状態になったら、「私は誰、ここはどこ? ああ、私の愛する人が!」。もう作曲家ったら、やりたい放題。
これが、『狂乱の場』。今聞くとわずかに狂乱しているだけですが、当時はほんとうに狂乱だったのかも。
ともかく、BelliniやDonizettiのおかげで音楽的狂乱も聴衆に次第に受け入れられ、すべてが狂乱状態のオペラが作られる時代になりましたとさ。
笹崎の好きな曲Best5
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪| 1.歌劇「ノルマ」 | 筋書はすごい緊迫感。曲想とのギャップは、文化の狭間ということで |
| 2.優しい月よ | シンプルで美しい歌曲。この叙情がBelliniのよさ |
| 3.オーボエ協奏曲 | 覚えているのは前奏だけですが |
| 4.歌劇「清教徒」 | これもね、狂乱するのよ |
| 5.歌劇「夢遊病の女」 | タイトル通り狂乱するのよ |
次回はBerg。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★ ★
★ 今月のスポーツ新聞 ★
★ ★
★ イチロー 勝利!! ★
★ ★
★ ★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
勝ったのはマリナーズでは?
では、また。

♪第14話
♪Berg,Alban(1885〜1935)
♪独断で決めつける有名な曲Best5
1.叙情組曲 ★★↑うーん、順位つけにくい・・・
(有名度 ★★★★★=誰もが知っているはず ★★★★=メジャー曲 ★★★=準メジャー曲 ★★=知っているとちょっと誇れる ★=知っているとマニア扱いされる)
笹崎がBergと出会ったのは、歴史1でも書いたとおり、東京文化会館資料室で聴いた「ヴォツェック」であります。今まで、ほんとうに多くの曲との出会いがありましたが、そのなかでも音楽的に最大級のショックを受けた曲なのであります。
歴史1では、ヴォツェックのことしか書かなかったのですが、ヴォツェックでショックを受けている笹崎に追いうちで衝撃を与えたのは、ヴァイオリン協奏曲でした。12音技法なるものをはじめて理解したのは、SchonbergでもWebernでもなく、Bergのこの曲。
何といっても、G−B(♭)−D−Fis−A−C−E−Gis−H−Cis−Dis−Fという音列。短三度と長三度を組み合わせて、最後が全音階(悪魔の音程と呼ばれる)。三度の堆積で音列を作ることで、12音列でありながら調性感が醸し出される。しかも、冒頭のGから1つおきに音程をとると、うまい具合にG−D−A−Eというヴァイオリンの解放音と一致する。さらに、最後の全音階が、同じく悪魔の音程を使ったBachのコラールに変容していく。この完璧な作り方に笹崎はもうひたすら感服してしまったのでありました。この曲と出会ってからというもの、学生にとっては高価なスコアをすぐに購入し、12音技法がどう展開されているか、何日もかけて解読する日々を過ごしたりもしました。
皆さんは、音楽でも音楽以外の分野でも何か突き詰めていく途中、こうした衝撃的な出会いってありません? 笹崎の場合、一度この体験をしてしまったために、次の衝撃を求めて音楽を続けているのかもしれないなあ。
笹崎の好きな曲Best5
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪| 1.歌劇「ヴォツェック」 | まずはH(シ)のクレッシェンドにやられました |
| 2.ヴァイオリン協奏曲 | まずは冒頭の解放クーレと最後のバッハのコラールにやられました |
| 3.叙情組曲 | 女性の名が暗号のように織り込まれている。推理小説ファンにもお勧め? |
| 4.ピアノ・ソナタ | 作品1なのに、この完成度の高さはいったい? |
| 5.弦楽四重奏曲 | 無調なのに、この美しさはいったい? |
一方で、室内協奏曲と「ルル」は、いまだによくわからないんだよなあ。DVD買ったことだし、「ルル」を購入するとしますか。
次回はBerio。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★ ★
★ 今月の子供電話相談室 ★
★ ★
★ 「カルロス・クライバーさんは普段何をしてるんですか」 ★
★ ★
★ 「カルロス・クライバーさんは、普段は引退しています」 ★
★ ★
★ ★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
嫁には大受けでしたが、どうでしょう。
では、また。

♪第15話
♪Berio,Luciano(1925〜)
♪独断で決めつける有名な曲Best5
1.シンフォニア ★★★(有名度 ★★★★★=誰もが知っているはず ★★★★=メジャー曲 ★★★=準メジャー曲 ★★=知っているとちょっと誇れる ★=知っているとマニア扱いされる)
笹崎の場合、ご多分に漏れず、ベリオとの最初の出会いは「シンフォニア」でした。現代音楽入門曲としてはMessiaenのトゥーランガリーラ交響曲あたりと並んであまりにもメジャーな曲。高校生の笹崎は、この曲を聞いてすぐ、Mahlerの交響曲第2番第3楽章にさまざまな曲(「水」に関連した曲、たとえば、Debussyの「海」、Beethovenの第6交響曲の「小川のほとりの情景」)が乗っかっていくコラージュの虜となったのでした。
大学時代はFMでたまに放送されるほかの作品を聞き、コラージュがないことに正直少々がっかりしながらも、「フォーク・ソングズ」の不協和音いっぱいの楽しい民謡編曲、女声のための「セクエンツァ第3」(夫人であったバーベリアンのために書かれた)の現代技法満載の超絶技巧など、Berioの不思議な魅力にはまる自分を発見。社会人になってCDをたくさん買えるようになってから音源は順調に増え、現在Berioの笹崎家CD音源は106、所持譜面は16。
せっかくなので、1曲ご紹介。メジャーな「シンフォニア」は解説も巷にけっこうあるので、ここでは室内管弦楽のための「レクイエス」を。演奏時間は約14分。
この曲の最大の特徴は冒頭から約10分間はすべてpppで演奏されること。冒頭は同じ音高のCis音を各楽器がそれぞれ違うリズムで奏でるところから始まります。スタカート奏法とレガート奏法はもちろん、弦楽器は違う弦でCisを弾き分けたりハーモニクスを使用したりするなど、さまざまな音色で同じCis音を弾き分ける。続いてE音が、その後D、F、A、Gis、Fis、G・・・という順序で、しかも決められた音高(オクターブ移調したりせずに)で加わっていきます。1つの和音を形成していくんですね。この12音列がどうできているか、なぜこの音列でこの和音なのか、この複雑なリズムはどういった計算で作られているのか、など研究すればさらにいろいろなことがわかりそうですが、笹崎はそこまで専門家ではないので。でもそこはBerioのこと、複雑な操作を行っているに違いありません。たとえ作曲技法がわからなくても、非常に複雑なリズムのなかに微細な色彩が浮き上がって印象的です。これがBerioの魅力。複雑さを忘れさせるだけの単純な美しさにあふれているように思います。
曲はその後、使う音を高音域に拡大しながら進み、低音はだいぶ時間が経ってから音域を増やします。そして冒頭から10分、はじめてのクレシェンドが出現。pppの微妙な変化に耳をそばてることに完全注力していたただけに、これは効果的。「そういえば、音楽にはフォルテという表現があったのを忘れていた」。そのくらい聴く人に新鮮な衝撃を与えます。そして、最後は急速に冒頭のCis音に収束して終わります。
音の選び方、オーケストレーションと音色、リズムの選び方、音楽のあらゆる要素すべてが高い次元で結合した時に表現される美しい音楽。この美しさの秘密は何なのか。これが完璧にわかれば、きっと作曲家になれるよね。
笹崎の好きな曲Best5
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪| 1.シンフォニア | 最近は3楽章以外に興味関心が移りつつある |
| 2.レクイエス | 完成度の高い音楽だと思う。なぜもっと演奏されないのか |
| 3.フォーク・ソングズ | 文句なく楽しい。室内楽伴奏とオケ伴奏の2バージョンあり |
| 4.セクエンツァ第3 | 人間の声の表現力ってすごい。バーベリアンはすごい |
| 5.ロンドンの呼び売りの声 | これも楽しい曲。かなり複雑だが |
音楽の仕組みはまったく理解していないのだけれど、コロという曲もきれい。セクエンツァ・シリーズのウルトラ技巧も大好き。独奏マンドリンのためにもセクエンツァ、書いてくれないものだろうか。
次回はBerlioz。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★ ★
★ 今月のファリャ ★
★ ★
★ 「恋は火祭り」より「魔術師の踊り」 ★
★ ★
★ ★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
正しくは「恋は魔術師」より「火祭りの踊り」。
「恋は火祭り」の方が、人生そんな感じがしていいと思うのだけれど。
では、また。

♪第16話
♪Belrioz,Hector(1925〜)
♪独断で決めつける有名な曲Best5
1.幻想交響曲 ★★★★
2.「ファウストの劫罰」より「ハンガリー行進曲」 ★★★★
3.序曲「ローマの謝肉祭」 ★★★
4.ロメオとジュリエット ★★★
5.イタリアのハロルド ★★★
(有名度 ★★★★★=誰もが知っているはず ★★★★=メジャー曲 ★★★=準メジャー曲 ★★=知っているとちょっと誇れる ★=知っているとマニア扱いされる)
Berliozは笹崎の趣味にもっとも合わない作曲家です。いまだにどこがいいのか、さっぱりわかりません。ファンの皆様、すみません。
Berliozと最初の出会いは、ごく普通に「幻想交響曲」。高校1年の時でした。出会いの時から、不幸でした。正直、気持ち悪かった。
ま、それでも世間では名曲と言われているのだから、今は理解できなくても良さを理解できる日が来るさ、と思い続けて20年。ミュンシュも聞いた、ガーディナーも聞いた、チェリビダッケも聞いた、ケーゲルもデュトワも聞いた。とうとう幻想交響曲のCD音源は19。にもかかわらず、ますます嫌いになっていくのでありました。よかったのはケーゲル盤のひび割れたような鐘の音くらいでしょうか(曲の中味とはまったく関係ないですね)。ファンの皆様すみません。
何がダメって、たるいのです。いらいらするのです。胃がむかむかするのです。早く先に進まんかい!なのです。笹崎は短気なのです。イラチなのです。
【笹崎は幻想交響曲のどこが嫌いか 例】
1.1楽章冒頭のソソソソソソはあんなたくさんいらん! イラチ度50。
2.1楽章序奏は長すぎる。半分でいい。和声もところどころヘンで、途中で気分悪くなってくる。
イラチ度60。
3.1楽章第1主題のオーケストレーションはかっこわる〜。とくに心臓の音、はずかし〜。
rit.が気持ち悪い。イラチ度40。
4.第2楽章旋律のrit.は最高に気持ち悪い。うげぇ。ジェットコースター並みに
気持ち悪い。イラチ度70。
5.第3楽章は最高にいらいらする。冒頭の呼び交わしは2回で充分じゃぁ。
ちなみにこの楽章を聞くときは、毎回CDを途中で止めてしまう。こんな楽章いらん。
イラチ度100。
てな感じ。笹崎的には聞けるところがあまりありません。へんちくりんな和声進行に気持ち悪くなるところも多々。ファンの皆様、すみません。
ところがっっ!!! 笹崎的には幻想交響曲よりいらいらする曲があるのです。それは「レクイエム」。もう、いらいらいらいらいらいらいらいらいらいら。1/5以下に短縮せんかぁ!!! どこが世界四大レクイエムの1つじゃ!!! 大きいのは楽器編成だけじゃろがーーー!!!(イラチ度200) ファンの皆様、すみません。
笹崎家にあるBerlioz作品は現在、譜面が16、CD音源は幻想交響曲を除いて87。けっこうあります。しかーし。どの曲聞いてもBerliozってこの一面はちょっといいじゃん、と感じたことがございません。誰かに良さを教えて欲しいと思っていましたが、もういいです。20年努力してダメならこの先もダメです、きっと。ファンの皆様、すみません。
笹崎の、とはいっても少々許せる曲Best5。
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪| 1.「ロメオとジュリエット」の冒頭 | フーガのみ |
| 2.幻想交響曲第4楽章 | 少々がまんすれば |
| 3.序曲「ローマの謝肉祭」 | 冒頭数小節などほんの一部のみ |
| 4.該当なし | ファンの皆様、すみません |
| 5.該当なし | ファンの皆様、すみません |
次回はBernstein。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★ ★
★ 今月の日本酒 ★
★ ★
★ 悪乃代官(島根県) ★
★ ★
★ ★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
大宮の寿司屋で発見。
ほかのお酒が「端麗な辛口」「米によく合う」「癖がなく飲みやすい」などの評の中、
悪乃代官は「お主も悪よのう」。どんな味なのか一切わからんコメント。
では、また。

♪第17話
♪Bernstein,Leonard(1918〜1990)
♪独断で決めつける有名な曲Best5
1.ミュージカル「ウェスト・サイド・ストーリー」トゥナイト ★★★★★
2.ミュージカル「ウェスト・サイド・ストーリー」マンボ ★★★★★
3.ミュージカル「ウェスト・サイド・ストーリー」アメリカ ★★★★★
4.ミュージカル「ウェスト・サイド・ストーリー」マリア ★★★★
5.ミュージカル「ウェスト・サイド・ストーリー」サムホェア ★★★★
(有名度 ★★★★★=誰もが知っているはず ★★★★=メジャー曲 ★★★=準メジャー曲 ★★=知っているとちょっと誇れる ★=知っているとマニア扱いされる)
僕が学生の頃、Bernsteinは指揮者として全盛期。1985年に来日したとき、行きましたよ。2回も。歴史1にも書いたとおり、Mahlerの交響曲第9番1曲のみのプログラムと、自作自演の「ハリル」「ウェスト・サイド・ストーリーよりシンフォニックダンス」、Brahmsの交響曲第1番というプログラム。当時「ハリル」は国内盤レコード(まだレコードだったなあ・・・)が出てなくて、輸入盤を石丸電気で一生懸命探したっけ。作曲家としてのBernsteinをたくさん聴くようになったのも、その前から上野文化会館で数曲聴いていたものの、これがきっかけだったような気がします。
笹崎が思うに、作曲家のBernsteinはミュージカル「ウェスト・サイド・ストーリー」の印象があまりも強く、ジャズの語法を駆使したポピュラーな側面が強調されすぎているように思います。前衛手法を避けながらも、調性と無調の巧みな使い分け、ひそかに使われる12音列など、新しい音楽手法とロマンティシズムの両立を模索していたように思うのですが。
ジャズ的な側面、ポピュラー音楽としての側面が強いと認知されている「ウェスト・サイド・ストーリー」にしても、ちょっと分析しただけで綿密に設計された音楽であることがわかるのですが、そういえば、そうした楽曲分析って見たことないですね。試しにちょっとやってみましょうか。
「クール」の中で、ジャズ的リズムでフーガが出てくるところをご存じですか。そのフーガの旋律は、C−Des−H(シ)−B(シフラット)−A−Gis−E−Dis−D−G−Fis−F。そう。これ、12音列なんですね。
モティーフもいくつかあるのですが、1つだけご紹介。「G−C−Fis」。映画版では、ジェット団(の方だっけ?シャーク団?すみません、あやふや)の合言葉(?)として口笛で吹かれるモティーフです。シンフォニック・ダンスの冒頭のモティーフでもあります。このモティーフはC−G−↓FisやC−Fis−Gというように順序をしばしば変え、これまた重要な役割を果たします。さきほどの「クール」の合の手は「C−Fis−G」。マンボでは「G−D−↓Cis G−Cis−D」とトランペットで強奏されますし、「チャ・チャ」の冒頭もこのモティーフで始まって次第に変容して「出会いのシーン」もこのモティーフ。なによりも「マリア」のモティーフは「Es−A−B」ですね。
これにE音が加わったモティーフが「G−↓E−↓C−↓Fis」。「プロローグ」で大活躍するモティーフなのですが、ほかにもさまざま場面で使われます。ホイッスルが強く吹かれた後、「G−G−G−G−G− ↓E− G−↓D」と出るところってわかりますかね。ミュージカルでは「プロローグ」の最後ですが、ここの「G」音の和音は上から「G−↓E−↓C−↓Fis」となっていて、このモティーフに一致しています。さらに印象的なのは幕切れの部分。「Somewhere」のメロディーが管楽器でハ長調の三和音を奏で、不協和な低音Fisが鳴らされて全曲を終えるところです。気が付きましたか。これも上から順番に「G−↓E−↓C−↓Fis」ですね。
この幕切れ、笹崎はR.Straussの「ツァラトゥストラはこう語った」の最後の部分を思い出します。高音がロ長調の三和音で、低音がCの音。「ツァラトゥストラ」において、ロ長調で人間の世界を、ハ長調で自然を表わし、R.Straussは曲の最後で自然と人間の永遠の対立を示したのでした。推測にすぎませんが、Bernsteinの幕切れも「決して一緒になることのないもの」を暗示したかったのではないですかね。もしそうだとすれば、例に挙げたモティーフが三和音や五度という安定した世界とそれを壊し対立する半音から成り立っているのも説明がつくように思うのですが。
「G−C(四度または五度)」+「Fis」
「G−E−C(三和音)」+「Fis」
さわりだけ書きましたが、どうでしょう。でも、こんな理論的な分析をしなくても世界中の誰をも魅了し引き込んでしまう音楽である、ということにもっとも感嘆するのであります。20世紀に書かれたもっとも重要な音楽の1つであると信じて疑わないのですが、ほかの曲を含めてもっと評価されてほしいなあ。
笹崎の好きな曲Best5
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪| 1.ミュージカル「ウェスト・サイド・ストーリー」 | 今以上に評価されてほしいなあ |
| 2.交響曲第2番「不安の時代」 | ジャズもかっこいいが、全体がよくできてる |
| 3.ハリル | 変ニ長調の旋律にうるうる |
| 4.交響曲第3番「カディッシュ」 | 完全にパーソナルな世界 |
| 5.ミサ曲 | ロックバンドも加わる不思議なミサ曲 |
次回はBizet。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★ ★
★ 今月の究極の選択 ★
★ ★
★ 巨人の選手/コーチ/監督と ★
★ 阪神の選手/コーチ/監督を、 ★
★ チーム名以外総入れ替え。 ★
★ さあ、あなたはどちらのチームを応援するか。 ★
★ ★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
「巨人」という実体のない存在は何なのだろうと
妙に哲学的なことを考えてしまったりしません?
では、また。

♪第18話
♪Georges,Bizet(1838〜1875)
♪独断で決めつける有名な曲Best5
1. 歌劇「カルメン」前奏曲 ★★★★★
2. 歌劇「カルメン」ハバネラ ★★★★★
3. 歌劇「カルメン」闘牛士の歌 ★★★★★
4. 「アルルの女」ファランドール ★★★★★
5. 「アルルの女」メヌエット ★★★★★
(有名度 ★★★★★=誰もが知っているはず ★★★★=メジャー曲 ★★★=準メジャー曲 ★★=知っているとちょっと誇れる ★=知っているとマニア扱いされる)
どうしてホセはカルメンに情熱を注いでしまうのだろう。許嫁のミカエラのなんと純情なことか。ホセよ、何を血迷っているのよ、ミカエラがいるじゃないの。
ミカエラのアリア。カルメンと言えばこの曲。もうねえ、ほかの有名どころよりもね、これよ、これ。この曲を聞いてもカルメンのところに行っちゃうホセは、ダメ男だね。そういう笹崎は、昔からのミカエラ・ファン。
「カルメン」は音楽的に見ると、スペイン的あるいはジプシー的な要素と、Bizet本来のフランス的なというかサロン的というか、そういった要素とのコントラストがテーマになっているんじゃないかと思います。あんまりこういう見方をする人はいないのだけれど、きっとそれはスペイン的あるいはジプシー的要素があまりに強烈な彩りを放っているからでしょうね。でもね、コントラストという視点からオペラ全曲を見ると、より楽しめると思いますよ。ぜひ、お試しを。
さて、笹崎とBizetの曲の関わりですが、幼稚園に入るよりずっと前にレコードで聞いていた「アルルの女」第1・2組曲が初めての出会いだったと思います。「カルメン」組曲もレコードに入っていたようですが、覚えているのは「アルルの女」のメヌエットくらいかも。そんなに興味なかったようです。
Bizetに最初に興味を持ったのは、小学生の頃でしょうか。曲は、スペインのセレナード「君の心を開け」。知らないでしょ。Bizetの歌曲の中では、そこそこ有名どころではあるのですが。家に「世界歌曲名曲集」みたいな譜面があって、そこに集録されていたものです。でもあっという間に興味がほかの作曲家の曲に移っていったような。ちなみに、原曲は交響的頌歌「ヴァスコ・ダ・ガマ」の中の1曲で、オーケストラ伴奏。原曲の音源を探しているので、見かけたらぜひご一報を。
「カルメン」がまあまあ好きになったのは、大学生になってから。高校生の時に全曲を初めて聞いてはいますが、有名すぎて食傷気味というかなんというかで、気恥ずかしさが先に立ってしまうのでした。それを打ち破ったのが、FMから流れてきたザルツブルク音楽祭(だったかな)でのカラヤン指揮のライブ演奏。グラモフォンから出ている演奏より3年後の1985年の演奏。カレーラスがあまりのテンポの遅さに顔を真っ赤にして「闘牛士の歌」を歌う様子が伝わってくる絶演。ジプシー・ダンスの後だったかな、本場フラメンコの演奏が挿入され、その迫力にも圧倒されたものでした。
以降、Bizetといえば、「カルメン」でさえC.クライバーとカラヤン以外はよほどでないと聞く気がせず、積極的に聞きたいなと思うほかの曲は、とくにはないかなあ。笹崎にとってのBizetは、こんな位置付けです。あえて言えば、「アルルの女」のオリジナル版をプラッソン指揮のCDで一度は聞くべし、でしょうか。「管楽器のこのメロディーは合唱なのね。ということは通常演奏されるテンポは速すぎるんだね」などの発見があります。
笹崎の好きな曲Best5
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪| 1.歌劇「カルメン」ミカエラのアリア | カルメンといえばこの曲じゃないんですか? |
| 2.歌劇「カルメン」1幕ミカエラとホセ二重唱 | 次はこの曲じゃないんですか? |
| 3.歌劇「カルメン」花の歌 | で、次はこの曲じゃないんですか |
| 4.歌劇「カルメン」カルタの歌 | そんでその次はこの曲じゃないんですか? |
| 5.アルルの女(オリジナル版) | 現行版って何だったの?と思えて興味深い |
若書きの交響曲は、チェリビダッケ指揮の演奏がいいね。
次回はBorodin。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★ ★
★ 今月の誤変換 ★
★ ★
★ 茶色の小便 ★
★ ★
★ ★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
ああ、こりゃ病気かも。
正しくは、あの有名な曲「茶色の小瓶」。
「こてきたい」、正しく変換できるかな?
「来てきたい」。うちのMacだめじゃん。
では、また。

♪第19話
♪Borodin, Aleksandr Porfir’evich(183
3〜1887) ロシア
♪独断で決めつける有名な曲Best5
1. 歌劇「イーゴリ公」より「ダッタン人の踊り」 ★★★★
2. 交響詩「中央アジアの草原にて」 ★★★★
3. 弦楽四重奏曲第2番より第3楽章「夜想曲」 ★★★
4. 交響曲第2番 ★★
5. 歌劇「イーゴリ公」より序曲 ★★
(有名度 ★★★★★=誰もが知っているはず ★★★★=メジャー曲 ★★★=準メジャー曲 ★★=知っているとちょっと誇れる ★=知っているとマニア扱いされる)
幼少時代の笹崎家にはレコードにBorodinの曲が含まれていなかったので(たぶん)、高校生になるまで1曲も知らないまま育ったのでありました。はじめて聞いたのは、「中央アジア」「ダッタン人」のどっちだっかな。誰もが通るであろう「チャイコ・ロシア大好き」の時期が過ぎてから聞いたためか、あまり印象なし。
ところが、大学に入ってからBorodin大尊敬人間に何回か会話を交わさなくちゃいけないはめになり、正直その内容がうっとうしくなってね。「真の天才だ」「旋律の美しさといったら」「あらゆる曲のなかでもっともかっこいい」・・・。「坊主憎けりゃ理論」でBorodinは嫌いな作曲家に仲間入りしたのでした。
今はというと、まあそんな嫌いでもなくなったけど、好きになる理由が見つからないというか。
なんで好きになれないかというとね。まず、「中央アジア」。あれって2つの旋律が重なるアイデア一発作品のように思うんだけど(ファンの皆さんごめんなさい・・・)、僕にははじめから「ネタばれ」という感じがするのね。曲を覚えちゃったからかもしんないけどさ。でも「重なる重なる」ってわかってても「おお、重なったー!」って毎回新鮮に喜べる作品はほかに多いからなあ。笹崎にとっての「中央アジア」は、ドラマもなく発見もなく時間だけが過ぎていく印象。ヒーリング音楽の起源は案外この曲にあるのかもしれないけど(笑)。あっそうか、BGMにはいいのかもね。
次。「イーゴリ公」。そもそも、オペラの筋がよーわからん。オペラの終わりはあんなんでいいわけ? 負けた方が突然歓呼して迎えられちゃう幕切れはあまりに唐突じゃないの? 時代のせいなのか、それとも未完の作品をRimsky−Korsakovが完成させたことと関係あるのか。
さらに、イーゴリ公の中の「ダッタン人の踊り」。この音楽展開のとりとめのなさは、僕には生理的に合わないんだな(編曲頼まれて丁重にお断わりしちゃいましたね・・・)。この時代のロシア音楽にはテンポ設定が計算上うまくいかない作品がたまにあるけど、「ダッタン人の踊り」はその代表格のように思います(ほかにチャイ5の4楽章、チャイコのロメジュリあたりかな、個人的には)。速い旋律と遅い旋律を重ねたり、理論上倍速に設定したりしてるところで、はたと困るんだよね。当時はちょうどよいテンポ設計で、時代とともに人間のテンポ感覚が変化したからなんだろうか? それともほんとうに設計ミス?
そうそう、Borodin進行と呼ばれているかどうかは知らないけれど特徴的な和声進行があって、それはちょっと好き。中音域の持続音の上で和声が半音階で落っこちてくるやつね(わかるかな、こんないいかげんな表現で、、、)。全音階で動くパターンもあるけど、こっちは僕に面白くないんだな。
Borodin大ファンの方、ごめんなさいね。適当に読み流してくださいませ。
笹崎の好きな曲Best5
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪| 1.交響曲第2番 | あえて挙げるとこれかなあ |
| 2.弦楽四重奏曲第2番 | あえて挙げるとこれかなあ |
| 3.ダッタン人の踊り冒頭1分 | 冒頭の速いところと合唱入るところまで。 あとはもういいや。 |
| 4. | ううむ・・・ |
| 5. | ううむ・・・ |
次回はBoulez。はパスして(笑)、Brahmsの交響曲・協奏曲・管弦楽曲。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★ ★
★ 今月の車中観察 ★
★ ★
★ 電車のなかで毎日思うこと。 ★
★ 「お前が持つなよ、ルイ・ヴィトン。」 ★
★ ★
★ ★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
ルイ・ヴィトン
似合わぬ女(ひと)ほど
持ちたがり
あっ、今多数の女性を敵に回したような・・・
では、また。

♪第20話
Brahms, Johannes (1833〜1897 ドイツ) 交響曲・協奏曲・管弦楽曲編
♪独断で決めつける有名な曲Best5
1. ハンガリー舞曲第5番 ★★★★★
2. ハンガリー舞曲第6番 ★★★★★
3. ハンガリー舞曲第1番 ★★★★
4. 交響曲第1番第4楽章 ★★★★
5. 大学祝典序曲 ★★★★
(有名度 ★★★★★=誰もが知っているはず ★★★★=メジャー曲 ★★★=準メジャー曲 ★★=知っているとちょっと誇れる ★=知っているとマニア扱いされる)
笹崎のはじめてのBrahms管弦楽曲体験は、幼少時のハンガリー舞曲の5・6番あた。全曲覚えてはいたものの、そんな好きではなかったような気がします。
高校生になってから交響曲第1番を聴き、そこで初めてBrahmsと本格的な出会いをします。そのときの印象は、「転調やテンポ変化が激しくて、わかりにくいなあ」だったような。第1番は、まだ「最後には勝利が待っているのだ」というBeethoven的構成になっているため、ベト9と重ね合わせることができるのですが、4番など渋すぎて理解の範疇外。3番は弱音で終わるから興味なし。誰もが通るであろう「大編成特殊楽器大好き時代」に突入した笹崎青年にとって、2管編成でトライアングルが4番に入るだけの地味なBrahms交響曲は、少々遠い存在でした。それでも聞く機会は多かったので、美しい旋律やかっこいい部分は好きだったかな。
Brahmsが自分にとってかなり重要な位置を占める作曲家になったのは、大学生になり、形式や対位法に興味を持ってから。自然の中で秋の沈み行く夕日を眺めながらのBrahmsは最高、と思うまでに至る時間は意外と短かったような。
ということで、Brahms関心度年表。
(項目は順に 時期 笹崎のBrahms交響曲関心度 好きな順番 コメント)
高校初期 70 1-2-4-3 3番はpで終わるからね。
高校後期 60 1-2-4-3 Brahms倦怠期。
20歳 75 1-4-2-3 生バーンスタインでブラ1を聴く。バーンスタイン、ジャーンプ!
20歳くらい 95 4-1-3-2 形式分析に夢中になって、好きな順入れ替えスタート。
21歳 100 4-2-3-1 生チェリビダッケでブラ4を聴いて涙する。
25歳くらい 95 4-3-2-1 数々のCDを聴いて好きな順番が変わり、固定化。
30歳くらい 100 4-3-2-1 あらゆる作曲家のなかでBrahmsがもっとも好きだった時代。
37歳 80 4-3-2-1 再度Brahms交響曲の構造を研究。
Brahmsは「だましの方法論」で楽曲を書くことがだんだんわかってきました。詳しいことは専門的になりすぎるのでここには書きませんが、提示部では素材しか提示せず最後の最後まで完全な旋律を出さない綿密な計算、人間の拍子感覚を利用してわざと聴き手をリズムの路頭に迷わせるような心地よい裏切り行為など、ほんとよくできています。しかもここまで完璧に細工しているのにもかかわらず人工的作為を感じさせない。そこんところが職人魂に満ちていて、すごいなあと思うわけです。一方で最近は、あまりにも精巧にできているが故のある種の物足りなさのようなものを感じています。それは何なのか、自分でもよくわからないんだなあ。
協奏曲と管弦楽はこんな感じ。
高校生 大学生 25歳くらい 30歳くらい 最近
ピアノ協奏曲第1番 40 50 60 65 70
ピアノ協奏曲第2番 40 50 65 75 80
ヴァイオリン協奏曲 50 60 70 80 80
二重協奏曲 70 80 70 65 60
悲劇的序曲 70 80 80 70 60
ハイドン主題 50 70 70 75 70
大学祝典序曲 40 50 40 40 55
大学祝典序曲はバルビローリの演奏を聴いて初めてまともな曲だと思いましたね。協奏曲群は、だんだん好きになってきています。とくに緩除楽章。
まとめ。
笹崎の好きな曲Best5
|
交響曲編 |
協奏曲編 |
管弦楽編 |
次回は、Brahms室内楽・ピアノ曲・声楽曲編。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★ ★
★ 今月の略称 ★
★ ★
★ 秩父セメント→ちちせめ ★
★ ★
★ ★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
肉の万世→にくまん
では、また。

♪第21話
Brahms, Johannes (1833〜1897 ドイツ) 室内楽・独奏曲・声楽曲編
♪独断で決めつける有名な曲Best5
1.ハンガリー舞曲第5番 ★★★★★
2.ブラームスの子守歌 ★★★★★
3.ハンガリー舞曲第6番 ★★★★★
4.ハンガリー舞曲第1番 ★★★★
5.ワルツ集より第15番 ★★★★
(有名度 ★★★★★=誰もが知っているはず ★★★★=メジャー曲 ★★★=準メジャー曲 ★★=知っているとちょっと誇れる ★=知っているとマニア扱いされる)
Brahmsのこのジャンルではじめて接したのは、有名なワルツ。小学校の時、たまに弾いてました。でも、その後ピアノ曲のレパートリーが増えるのはしばらくおあずけ。Brahmsは渋すぎるのよね。副題も付いてないし。「6つの小品」「幻想曲集」「4つの小品」なんてタイトルばっかりだと、音楽初心者は興味を持ちにくいのも無理はない。ということで、高校低学年までは室内楽もピアノ曲も声楽曲もほとんど出会わずじまい。
高校の2年か3年の時に、ラジオでクラリネット五重奏曲を聴いたのがこの分野を好きになった第一歩でした。当時は管弦楽分野以外はほとんど聴かなかったのに、なぜかこの曲だけは大好きに。わかりやすくて、かっこよくて、大編成・大音量でバカフォルテで終わってスッキリ、というスポーツマンシップにのっとった曲が好きな、ありがちな音楽初心者だったのに、それでも笹崎青年の心を離さなかったはじめての室内楽でした。このクラリネット五重奏曲、曲想は渋いし、音量大きくないし、最後ピアノで終わるし、当時の好みとは正反対なんですよね。世の中にはこういったタイプの音楽の味わい方があるんだ、という発見でした。ただ、この先の一歩がなかなかやってこなかったのね。これが、また音楽初心者らしい。
大学3年頃かな、Brahmsに限らずもうちょっといろんな室内楽を聴いてみようと思ったのは。Brahmsのなかでは比較的わかりやすい2曲の弦楽六重奏曲、2曲の弦楽五重奏曲、このあたりが当時は好きだったですね。音の厚みがありながら、管弦楽とは違った響き。管弦楽にはない、これまたすてきな世界が自分の中にどんどん広がっていく幸せな時期だったなあ。
一方ピアノ曲では、「2つの狂詩曲」「3つの間奏曲」、この2つの作品集の譜面を購入。これも大学の後半だったかな。とくに「3つの間奏曲」のしみじみとした味わいはとても好きになりましたね。ほぼ全曲弱音で淡々と進んでいく曲想。今でもお気に入りの曲です。笹崎がロシア大好き初心者からフランス大編成大好き初心者を経て次の段階に進んだのは、たぶんBrahmsの室内楽やピアノ曲が大きなきっかけになっているのだと思います。
その後も、じわじわとこのジャンルが好きになっていきました。CD買い始めの頃には早くも室内楽を全部揃え、ほどなく歌曲全集のCDと譜面を購入したり、合唱曲を集めだしたり。
実を言うと、今でも歌曲には深入りしていません。全集を2回譜面見ながら聴いただけなのね。逆に言うと、徐々に好きな曲が増えていく楽しみを今でも味わえるということかな。
笹崎の好きな曲Best5
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪| 室内楽曲編 | |
| 1.クラリネット五重奏曲 | この曲に出会えてほんとうによかった。 |
| 2.ヴァイオリン・ソナタ第2番 | 笹崎家でよく合わせて遊ぶ曲。 |
| 3.ピアノ三重奏曲第1番 | 初期作品ではこれが一番好き。笹崎家結婚式でBGM使用。 |
| 4.ピアノ五重奏曲 | 4楽章の主題は「マイムマイム」にちょっと似てる気が。 |
| 5.ヴァイオリン・ソナタ第1番 | 伸びやかな第1楽章がとくに好き。 |
| 独奏曲編 | |
| 1.3つの間奏曲 | この曲に出会えてほんとうによかった。 |
| 2.ハイドンの主題による変奏曲 | 最後の主題の戻り方は何度聴いても何度弾いても素敵だ。 |
| 3.2つの狂詩曲 | 今でもよく弾く曲。 |
| 4.主題と変奏 | 弦楽六重奏曲第1番第2楽章の編曲。これもよく弾く。 |
| 5.台のピアノのためのソナタ | 五重奏曲の編曲。これもクラヴィノーヴァでよく弾く。 |
| 声楽作品編 | |
| 1.ドイツ・レクイエム | この曲に出会えてほんとうによかった。 |
| 2.声合唱4つの歌(2Hrn、Hrp伴奏) | 最初と最後の曲が好き。響きが美しい。 |
| 3.バスのための4つの厳粛な歌 | いい曲なのだが、第1曲がどう聴いても「こがねむし」だ。 |
| 4.アルト・ラプソディ | 最後長調になる瞬間が好き。 |
| 5.子守歌op.49ー4 | 今のところ、娘のいちばんのお気に入り曲 |
次回は、Britten。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★ ★
★ 今月のイム ★
★ ★
★ 手書きのバレンボイムは ★
★ イムの部分がどうしても仏に見える ★
★ ★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
笹崎の以前の住所は○○ハイム。
活字だと気にならないんだけど、自筆だとどうしても「ハ仏」に見えるんだよね。字と字の間をあければいいかも、と思って試したけれど、わざとらしくてかえって仏に見えてしまうのでありました。
イムイムイムイムイムイムイムイムイムイム。
ほら、どうよ。
では、また。

♪第22話
♪Britten, Benjamin (1913〜1976 イギリス) 室内楽・独奏曲・声楽曲編
♪独断で決めつける有名な曲Best5
1.青少年のための管弦楽入門 ★★★★
2.シンプル・シンフォニー ★★★
3.4つの海の間奏曲 ★★
4.戦争レクイエム ★★
5.シンフォニア・ダ・レクイエム ★★
(有名度 ★★★★★=誰もが知っているはず ★★★★=メジャー曲 ★★★=準メジャー曲 ★★=知っているとちょっと誇れる ★=知っているとマニア扱いされる)
笹崎の場合も、多くの人たち同様「青少年のための管弦楽入門」がBritten初体験だったように思います。細部を見ていくとほんとによく書かれていて感動ものなんですが、それがわかったのは大学も後半になってから。高校中盤までに聞いたのは、これとシンプル・シンフォニーくらいじゃなかったかな。
高校3年くらいから、「名曲解説事典全部聴くぞプロジェクト」にのっとり、少しずつBritten作品を聴いていったわけですが、スポーツ的音楽を指向する初心者にマッチする曲はあまりなく、「渋いね〜」くらいの感想しか持てず。「ソワレ・ミュジカル」「マチネ・ミュジカル」といったロッシーニ編曲作品くらいかな、とっつきやすかったのは。
それでもめげずにプロジェクトを遂行しているうちに、Brittenの印象を変える曲に出会います。それは「シンフォニア・ダ・レクイエム」。日本の皇紀2600年祝典式典用の音楽として委嘱されたものの、「祝典にレクイエムとは何事か」ということでそのときは演奏されなかったという曲ですね(なぜレクイエムかの理由には、平和主義者Brittenの日本の軍国主義への抗議説から単なる伝達ミス説からまで諸説あるようですが、詳しくないのでパス)。内に秘められた力が噴出するかのごとく悲痛な叫びを上げるこの曲に、文字通り打ちのめされたという感じでありました。長和音と短和音が容赦なく激突し、半音階的な旋律断片が波のように押し寄せ、抑えようとしても抑えられない内的感情を想起させる。最後の悲しい平和も印象的。この1曲で、笹崎はBrittenの大ファンになったのでした。
続いて、ラジオのエアチェックで聞いた「セレナード」。曲の冒頭と最後で自然倍音だけで吹かれるホルン・ソロの美しさ(最後は舞台裏で吹かれる)、切り詰められた音楽的要素だけで部分部分を構成していく作曲技法の確かさ。管弦楽しか聴かなかった大学生の笹崎青年が管弦楽伴奏歌曲を聴くのはレアなケースだったわけですが、いっそうBrittenへの愛好度を増したのと同時に、歌曲分野を徐々に聞き始めるきっかけにもなったのでした。
社会人に入ってからも、「戦争レクイエム」や「キャロルの祭典」、そして「ピーターグライムズ」を始めとする数々の傑作オペラとの出会いがありました。そのたびに新鮮な驚きがありましたね。とくに「戦争レクイエム」。出会えてよかったと心から思える作品の1つです。
オペラはLDでことごとく揃え、CD屋に行くたびにまだ持っていないBritten作品を購入しているうちに、主要作品をほぼ聞き終えてしまい、ちょっとさびしい今日この頃。最近の刺激は、2001年12月に歌劇「ヴェニスに死す」を生で見たことくらいでしょうか。
笹崎の好きな曲Best5
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪| 1.シンフォニア・ダ・レクイエム | この曲との出会いの衝撃は忘れられないのです |
| 2.セレナード | 少々調子はずれに聞こえるホルンの自然倍音も心地よい |
| 3.戦争レクイエム | 世界中の人が年に1回ずつ聴けば、戦争など起こらないのに |
| 4.青少年のための管弦楽入門 | 変奏曲もフーガもすばらしい書法。しかも楽しい |
| 5.歌劇「ヴェニスに死す」 | テノール歌手ピアーズとの関係を暗示? |
続いて、Bruch。

♪第23話
♪Bruch, Max (1838〜1920 ドイツ)
♪独断で決めつける有名な曲Best5
1.ヴァイオリン協奏曲第1番 ★★★★
2.コル・ニドライ ★★★
3.スコットランド幻想曲 ★★
4.8つの小品(cl,va,pf) ★
5.ヴァイオリン協奏曲第2番 ★
(有名度 ★★★★★=誰もが知っているはず ★★★★=メジャー曲 ★★★=準メジャー曲 ★★=知っているとちょっと誇れる ★=知っているとマニア扱いされる)
有名なヴァイオリン協奏曲第1番を初めて聴いたのは、高校生の時。ティンパニのロールのあと、ヴァイオリンのカデンツァで始まる冒頭からして、ロマンチックでかっこいいと思ったものです。そして大学中盤までに、まあまあ有名な「コル・ニドライ」「スコットランド幻想曲」くらいはいちおう聴き終えたのでした。
笹崎は大学後半に楽曲形式分析時代に突入。そこでBruchは「さすがはドイツの作曲家、よく書けている」となるはずでした。ところが。「ありゃ。印象と違って、そうでもないじゃん」。Brahmsみたいな結果を期待してたのにな。かっこよく聞かせるだけの何かはあるんだろうけど、少々見掛け倒しって感じかな。
社会人になってから、3曲ある交響曲や協奏的作品集など、そこそこの数のCDは購入してきたものの、「Bruchは普通」という印象が強すぎたのか、いい出会いはないまま。2000年頃だったか、ヴァイオリンと管弦楽のための作品の譜面をまとめて海外発注して取り寄せたこともあるのですが、その印象も「悪くはないけど、とりたてて・・・」という感じ。
その後、Bruchは声楽作品、とくにオラトリオなどの大規模な管弦楽伴奏合唱曲を中心に書いていて、そちらの評価の方が高かったことを知ったのですが、CD化されている作品は少ないみたい。そのなかでいちばん有名とされるバラード「美しきエレン」をやっと見つけて購入。早速聴いてみたのですが、正直、うーむ・・・。いい出会いはこの先やってくるのだろうか。
マンドリン業界では、「ケルトの旋律によるアダージョ(チェロと管弦楽)」をたまにやっているようですね。でも笹崎的には、この曲もうむむだなあ。独奏パートは比較的弾きやすそうだけどさあ。どうよ?
笹崎の好きな曲Best5
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪| 1.ヴァイオリン協奏曲第1番 | ロマンティックだとは思うのだが・・・ |
| 2.スコットランド幻想曲 | 終楽章は華やかだとは思うのだが・・・ |
| 3.コル・ニドライ | あえて挙げるが、かなり苦手な部類。 |
| 4.該当なし | いい曲ある? |
| 5.該当なし | いい曲ある? |
次回は、Bruckner
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★ ★
★ 今月のスプレー落書き ★
★ ★
★ 大和塊 ★
★ ★
★ ★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
気持ちはわかるが、それは「かたまり」と読む。
大阪のどっかで見かけたのだが、場所忘れた。写真撮っておけばよかった。
では、また。

♪第24話
♪Bruckner, Anton(1824〜1896 オーストリア)
♪独断で決めつける有名な曲Best5
1.交響曲第8番 ★★★★
2.交響曲第7番 ★★★★
3.交響曲第4番 ★★★★
4.交響曲第9番 ★★★★
5.交響曲第5番 ★★★★
(有名度 ★★★★★=誰もが知っているはず ★★★★=メジャー曲 ★★★=準メジャー曲 ★★=知っているとちょっと誇れる ★=知っているとマニア扱いされる)
笹崎がオーケストラ曲を聞き始めた1980年代は、世に言うMahler・Brucknerブーム。長時間連続再生できるCD出現のおかげだろうね。なので、Brucknerを聴く機会はやたら多かったように思います。しかしながら、エアチェックを始めた高校時代前半は、さっぱりBrucknerのよさが理解できなかったのね。エアチェックした音源が初心者向けとは言い難いフルトヴェングラーだったことも災いして(?)、全体像がつかめなかったなあ。初めて好きになった曲は4番「ロマンティック」。形式がまあまあわかりやすいかったこともあるでしょう。でもね、正直言うと、ラッパがかっこいいじゃない、スケルツォのホルンとかさ。そして、分厚い和音のフォルテッシモ。当時のスポーツ的音楽観にはフィットしたわけ。
何のことやらわからなかったBrucknerですが、当時はさすがはブーム、何回も聴かされれば覚えるというもの。ソナタ形式の原理を理解したところでさらに身近な存在になり、7番・8番・9番が好きになっていきました。朝比奈隆指揮で9番とテ・デウムを聴いたのは大学1年。いい思い出ですね。
そしてある日、エアチェックしていてすごい演奏に出会ってしまいます。後にも先にも、エアチェックしながら涙してしまったのは、この音源ただ1つ。それは、チェリビダッケ指揮の交響曲第5番。1つ1つの音の丁寧さ、曇りのない絶妙な和声作り、ゆっくりとしたテンポでありながら全体の流れが手にとるようにわかる構成力。とにかくびっくりでした。今まで聞いてきたBrucknerはいったい何だったのか。チェリビダッケを生で聴いた直後、1986年頃の出来事でありました。っていうか、放送されたのは東京ライヴじゃなかったかな、いくつかあったプログラムの中で行かなかったプログラム・・・。今思うと、ほんとに大失敗。全部行っておくんだった。でも学生はお金がないからなあ。
それ以降の来日時は、社会人になったのでことごとくすべてのプログラムを押さえることができ、チェリビダッケの生Brucknerを何回か聴くことができました。4番、7番、8番。残念ながら、5番と9番はやらなかったなあ。4番は4楽章最後のピアニッシモから始まる弦の3連符トレモロのところで目が潤みました。場所、わかりますかね。まあ、わからなくてもいいですけど。スコアには2/2拍子と書いてあるのだけれど、8/8拍子くらいの超スロー・テンポ(しかもどういうわけかちゃんと2/2拍子に聞こえる)。これから始まる長大なクレッシェンドを予感させつつ、このうえもない緊張感が漲り、満員の会場が完全に凍りました。会場内の空気を構成する分子1つ1つが、その動きを止めてしまったかのような。
ほかにチェリビダッケのBrucknerでよく覚えているのが、弦のピアニッシモのトレモロの方法。通常は弦の先端部分で速いトレモロをするのですが、チェリビダッケの場合は全然違いました。いくつかの演奏法を使い分けていたのです。その中でもっとも印象的だったのが、トレモロのいちばん始めを弓を長く使って時間もかけて演奏し、徐々に弓を短く使いながら時間も短くしていく方法。デリケートで、緩やかな深い呼吸。各個人によって弓を返すタイミングをあえて揃えず、それがかえってBrucknerらしい広がりのある音空間を醸し出しているのでありました。トレモロ楽器を扱う身としては、意外性を感じると同時に、音楽の本質を突きつけられたかのような感じを受けたものです。
そのチェリビダッケが亡くなったのが1996年。もうあの音を生で聞くことはできない。この事実がいまだに笹崎のBruckner鑑賞に大きく影響しているのであります。そのくらいチェリビダッケのBrucknerは自分にとって特別な音楽体験でした。そうねえ、チェリビダッケ以外でこの人の演奏だったら評価したいというのは、晩年(1990年代後半以降くらい)のギュンター・ヴァント、晩年のオイゲン・ヨッフム、カラヤンの一部、ジュリーニくらいかなあ。
いろいろ書きましたが、Brucknerは自分にとってまだ研究不足の作曲家。時間があれば、版の研究などしたいなあと思っております。できるのかな。
笹崎の好きな曲Best5
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪| 1.交響曲第9番 | 3楽章の最後は何かに祈ってしまう |
| 2.交響曲第5番 | 終楽章最後のコラールはいつも感動する |
| 3.交響曲第8番 | とくにアダージョがいい |
| 4.交響曲第7番 | 第1楽章第1主題がいちばん好き |
| 5.交響曲第4番 | 今でもスケルツォのすがすがしさが好き |
最近、第6番がとても気になる。不完全さがいいのだろうか。
合唱曲は、「テ・デウム」「詩篇150番」「ミサ曲第3番」の順。
続いて、Busoni。あ、やっぱやめ。Buxetehudeは書けそうもないし。
ということは、B終了でC突入。Cageです。

♪第25話
♪Cage, John(1912〜1992 アメリカ)
♪独断で決めつける有名な曲Best5
1.4分33秒 ★★★★
2.ソナタとインターリュード ★★
3.ある風景の中で ★
4.季節はずれのヴァレンタイン ★
5.夢 ★
(有名度 ★★★★★=誰もが知っているはず ★★★★=メジャー曲 ★★★=準メジャー曲 ★★=知っているとちょっと誇れる ★=知っているとマニア扱いされる)
良くも悪くも「4分33秒」だけが音楽愛好家以外にも有名になりすぎている作曲家ですね。芥川也寸志さんの「音楽の基礎(岩波新書)」という、音楽に関わる人であれば誰もが読むべき本がありますよね。僕は高校の時に読んだのですが、その中にあったんじゃないかな、「4分33秒」の話が。
Cageの曲を初めて聴いたのは何の曲だっけ。ラジオで晩年作品の初演をいくつか聴いたような(僕が高校生・大学生の頃はご存命でいらっしゃいましたので)。でも、正直ほとんど印象がないのよ。
社会人になって自分のお金でCDが買えるようになって、「現代音楽の世界を代表する一人なんだから聴いておかねば」という一種の義務感から何枚か購入したのですが、これまたそんなには印象はないなあ。
Cageの曲って、正直なところライナーノーツを読んでいるほうが楽しかったりして。「12台のラジオを並べてそれぞれ易によって決められた方向にダイヤルを回す。夜中だったので、とても静かな音楽になった」みたいなのってさ、読んでる方がよくない? だってさ、ラジオのガーピーいう音を実際に聴くよりもイマジネーションが膨らまむ気がするんだけど。Cageの最大の発明の1つ、プリペアードピアノも、笹崎的には、音楽の中身よりも音色そのものが変な具合な「演奏」の方がおもしろかったりするんだよね。
30歳超えてから、CageのLDを購入。これが今のところいちばん強い印象かな。「偶然というのは、ここで音を出そうと考えること自体、真の偶然ではないんだ。音を出す本人でさえどこで音が出るかわからないのが本当の偶然なのでは」みたいなことを言って、大の大人3人(?)がほら貝の中に水を入れてゆっくり回すという曲の演奏シーンがありましてね。確かに意図しないところでコポコポいうんですな。おもしろい音のする瞬間はけっこうあるんだけど、「音楽としてどうよ」と聞かれると、ちょっと答えに窮するかな。
悟ったこと。「Cageの曲を演奏する場合、その瞬間瞬間が面白くなるかどうか、それは偶然性に委ねられている。そして、その瞬間を聴き手が面白いと受け取るかどうか。これもまた大いなる偶然性に委ねられている」。どうよ、この笹崎理論。
「音楽とは何だろう」に真正面から取組み、われわれに純粋に音に耳を傾けることを教えてくれた偉大な哲学者であるというのが、笹崎の印象かな。Cageは偶然性の音楽の印象が強いのですが、譜面に確定させた曲も多数書いていますし、それ以外の実験的作品も数多いです。そして、偶然性以外にもCageの功績があることはよくわかっています。ただ、やっぱりね。これ以上のコメントできないっす。
笹崎の好きな曲Best5
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪| 1.おもちゃのピアノのための音楽 | アンプにつながっていて、変な音が一緒に鳴るのが何かいい |
| 2.ほら貝の音楽 | 大の大人がほら貝を回す姿はシュールでいい |
| 3.ソナタとインタリュード | プリペアード・ピアノの妙な感じを堪能できる |
| 4.ミステリアス・アドヴェンチャー | これもプリペアード・ピアノ。ガムランっぽくて楽しい |
| 5.12台のラジオのための心象風景第4 | 生で見てみたい気が少しだけする。ラジオを12台買えば演奏できるとも言う。 |
印象に残っているものを挙げてみた、という感じ。
けっこう音源は所持しているのですが(お、140も音源がある・・・)。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★ ★
★ 今月の似ているが非なるもの ★
★ ★
★ 「銀座の母」と「銀座のママ」 ★
★ ★
★ ★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
以前、「銀座の母」が看板を持って千代田線で通勤しているのを発見。
「銀座の母」って何人かいるの?
では、また。

♪第26話
♪Chabrier, Emmanuel(1841〜1894 フランス)
♪独断で決めつける有名な曲Best5
1.狂詩曲「スペイン」 ★★★★
2.楽しい行進曲 ★★★
3.田園組曲 ★★★
4.ブレー・ファンタスク ★★
5.幸福の島 ★
(有名度 ★★★★★=誰もが知っているはず ★★★★=メジャー曲 ★★★=準メジャー曲 ★★=知っているとちょっと誇れる ★=知っているとマニア扱いされる)
CasellaやCastelnuovo−Tedescoも取り上げようと思ったんだけど、いいよね。一通り終わったら補足編やるからさ(何十年後だよ?)。
さて、Chabrier。やっぱり狂詩曲「スペイン」だったんじゃないかな、初めてのChabrier体験は。高校時代初期だったと思います。音楽初心者には楽しい曲だよね。シンコペーションばっかりで一瞬何拍子なんだかよくわからなかったなあ。管弦楽では、ほかに「楽しい行進曲」が好きでしたね、当時は。
僕はピアノ弾きなので、高校生・大学生の頃は「絵画的小品集」(「田園組曲」の原曲)もよく弾いてました。おしゃれだし、そんなに技巧的に難しくないし、そこそこ演奏効果が上がる(つまり、かっこいい)のがその理由だったと思います。
今の笹崎にとってのChabrierの魅力は、和声のおしゃれさということもあるけれど、むしろ、優れた演奏家が演奏した場合そのセンスを享受できる曲が多いところにあります。真っ向勝負とは違う魅力ってあるよね。バルビローリの演奏なんてほんと心温まるし、ガーディナーのも楽しかったなあ。逆に、アマチュアが背伸びした演奏はごめんだね。あくまでも「余技」でないとさ。
笹崎の好きな曲Best5
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪| 1.狂詩曲「スペイン」 | おしゃれなアンコー ルピース |
| 2.楽しい行進曲 | かわいいアンコール ピース |
| 3.歌劇「いやいやながらの王様」より「ポーランドの祭り」 | 楽しいアンコールピ ース |
| 4.絵画的小品集 | お気楽にピアノで |
| 5.ブレー・ファンタスク | お気楽にピアノで |
よほどの機会がない限りほとんど聴かないね。
C.クライバーがアンコールで振ってくれたら、きっと至福のひと時。
でもまあ、彼は普段は引退してるから・・・

♪第27話
♪Chausson, Ernest(1855〜1899 フランス)
♪独断で決めつける有名な曲Best5
1. 詩曲 ★★★
2. ピアノ、ヴァイオリンと弦楽四重奏のための協奏曲 ★★
3. 交響曲 ★★
4. 愛と海の詩 ★★
5. 終わりなき歌 ★
(有名度 ★★★★★=誰もが知っているはず ★★★★=メジャー曲 ★★★=準メジャー曲 ★★=知っているとちょっと誇れる ★=知っているとマニア扱いされる)
Chaussonというと、指揮棒を足に刺してしまってその傷が原因で亡くなってしまったLullyと共に、自転車事故というなんとも不思議な死因で後世に伝えられる作曲家、というイメージなのかしら?
音楽初心者にはとっつきにくい作曲家の一人で、高校生のときにはじめて聞いた有名な「詩曲」も、当時の笹崎にはさっぱり理解できず。和声の不思議なうつろい、覚えにくいうねうねした旋律、標題もなく地味な絶対音楽。スポーツマンシップとは対極にあるこの作曲家、興味を持てませんでした。ま、Chaussonが好きな音楽初心者ってのも嫌味だけどさ。
笹崎が大学時代に聞いたChaussonのほかの曲は、きっと交響曲くらいだと思います。そもそも管弦楽作品は少なく、室内楽と声楽に佳曲が集中しているので、管弦楽大好き初心者には触れる機会が少ないのですね。
Chaussonがじわじわ好きになってきたのは、社会人7〜8年目くらいからかな。コンセール(ピアノ、ヴァイオリンと弦楽四重奏のための協奏曲)が気に入りまして。それまで何回か聞いていたはずなのに。時期が来ないとよさがわからない作品ってあるのね。それ以来、歌曲や室内楽のCDを探しては少しずつ聞いています。でも、地味だからCDそれほど出てないんだな。譜面も取り寄せないと手に入らないし。
ところで、有名な「詩曲」は数年前まであんまり好きになれなかったのです。伴奏の音色がもっさりしているのが気に入らなかったんですな。ところが、1996年に発見されたとされるコンセールと同編成の作曲家自身編曲六重奏版のCDが出て、印象が大きく変わりました。オケ伴奏版だって、当時のガット弦で演奏すれば、きっとクリアな感じになるんでしょうね。変に分厚い音はChaussonの頭の中になかったはずだと思います。
笹崎の好きな曲Best5
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪| 1.ピアノ四重奏曲 | 一番に推すのに賛同が得られるのだろうか |
| 2.ピアノ、ヴァイオリンと弦楽四重奏のための協奏曲 | シシリエンヌが最高 |
| 3.詩曲 | 六重奏版の方が好き |
| 4.ピアノ三重奏曲 | 若い頃の作品。情熱がほとばしっていていい |
| 5.愛と海の詩 | 声楽作品ではこれが好き |
10年もしたら、Best5はきっと変わっているような。
次回はChopinから。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★ ★
★ 今月の似て非なるもの ★
★ ★
★ 千恵子抄と塩コショウ ★
★ ★
★ ★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
ネタください(願)。
では、また。

♪第28話
♪Chopin, Frederic(1810〜1849 ポーランド→フランス)
♪独断で決めつける有名な曲Best5
1.ピアノ・ソナタ第2番より葬送行進曲 ★★★★★
2.24の前奏曲より太田胃散のテーマ(笑) ★★★★★
3.夜想曲第2番 ★★★★★
4.幻想即興曲 ★★★★★
5.練習曲集より「別れの曲」 ★★★★★
(有名度 ★★★★★=誰もが知っているはず ★★★★=メジャー曲 ★★★=準メジャー曲 ★★=知っているとちょっと誇れる ★=知っているとマニア扱いされる)
改めて感じたんだけど、有名な曲が多いよね。子犬のワルツ、英雄ポロネーズ、黒鍵のエチュード、革命のエチュード、木枯らしのエチュード、夜想曲第20番(遺作)、雨だれの前奏曲、このあたりの有名度は甲乙つけがたし。
さて、笹崎とピアノ曲の関係ですが、どの作曲家が自分の中心にあるかが定期的(?)に入れ替わるのです。Chopin、Schumann、Schubert、Debussy、Bach、たまにBeethoven、この6人が中心。これ以外にはMozartとAlbenizがたまに来るくらいで、しかもめったにローテーション入りしませんね。皆さんはこんなローテーション、あります? 作家とか漫画家とかでもいいんですけど。笹崎だけかな? で、今はたまたまDebussy期なのです。Chopinのこと、うまく書けるんだろうか。
さて、はじめてChopinで好きになった曲は、歴史1にも書いたとおり、夜想曲第2番。笹崎がピアノを習い始めるきっかけになった曲です。
小学校の頃は、ワルツ集、夜想曲集をよく弾いてました。あとは幻想即興曲とか別れの歌とか超有名どころ。譜面はこれしか持っていなかったかも。手が小さくてオクターブ届かなかったので、弾ける曲が増えなくてね。指は回るのに、悔しかったなあ。
中学に入ってぎりぎりオクターブが届くようになり、体育会系ピアニストへの道へと進みます。ポロネーズ、スケルツォがレパートリーに加わります。興味の焦点はいかにスピード感あふれる演奏をするかにかかっており、子犬のワルツを1分30秒以内に弾き切るとか、スーパーカーのようなスピードでスケルツ