これからのメトロポリタン・マンドリン・オーケストラ

 メトロポリタン・マンドリン・オーケストラには、大きな大きな夢があります。マンドリンオーケストラというユニークなサウンドを最大限に活かして、その可能性を追求し続けること、そしてその思いは、「マンドリンの世界」からの発想ではなく「音楽の世界」からマンドリンオーケストラの可能性を探るというコンセプトなのです。(2001/9/28)

〜マンドリン音楽の可能性を捜しつづけること〜

■古典オリジナル作品は音楽解釈を見つめ直し真価を
 洗い出す

■マンドリンで演奏することにより新しい魅力を引き出す
 ことができる作品は、ジャンルを問わず取り上げる。
 ただし、いたずらに有名な作品を取り上げることでは
 なくて。

■新しいオリジナル作品の委嘱活動


これからのプログラム

1986年の設立からまる15年をむかえ、メトロポリタン・マンドリン・オーケストラはますます充実した活動を行っています。毎年9月に東京御茶ノ水のカザルスホールで行われる演奏会では、幅広い分野の曲目を演奏してきましたが、我々の演奏したい曲目はまだまだたくさんあります。ここではそのほんの一例をご紹介します。

※ラヴェル、ドビュッシーなどのフランスもの

メトのトップ陣がフランス音楽大好きということもありますが、マンドリンオケの繊細で透明感あるサウンドは、フランス印象派音楽にぴったりです。これまで、ラヴェル「マ・メール・ロア(第7回)」「高雅で感傷的なワルツ(第9回)」「ラ・ヴァルス(第11回)」、ドビュッシー「交響組曲 春(第9回)」「歌劇ペレアスとメリザンドより(第11回)」などを取り上げてきました。これからの目標は、ラヴェル「クープランの墓」「ツィガーヌ」、ドビュッシー「管弦楽のための映像」などとなりますね。

※民族もの、新古典派もの

バルトークでは「弦打チェレ」ですね。ストラヴィンスキーの「春祭」って話もいつもお酒の席ではあがっています(笑)。もっとも、これらの楽曲は著作権が切れていませんので、権利者に直接編曲許諾の交渉をする必要がありますね。

※その他オケもの、弦楽アンサンブルもの

ワーグナー「トリスタンとイゾルデより前奏曲と愛の死」やR.シュトラウス「メタモルフォーゼン」、メンデルスゾーン「八重奏曲」、シェーンベルク「浄夜」などが候補にあがっています。いずれもロマンチックで、トレモロの魅力が出せる曲目ばかりですね。曲によっては、小編成でもいいかもしれません。

※歌もの。

メトでは過去に何度か歌ものを演奏したことがありますが、とても楽しく自分たちの音楽の世界がいっそう広がるという魅力があります。予算的に歌手の賛助を毎年頼むことはできませんが、ブリテン「セレナード」、ワーグナー「ヴェーゼンドンクの歌」、ラヴェル「シェヘラザード」などはいつかやってみたい曲目です。また、予算や練習の問題もあるのですが、いつか合唱団との共演も実現したい夢です。プログラムはフォーレ「レクイエム」などが第一候補になりますね。

※他の楽器とのコンチェルトもの。

コンチェルトはメトではまだ未着手の世界。コープランド「クラリネット協奏曲」、ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番」などには興味津々です。

※マンドリンオペラ(笑)

歌ものをつきつめると、やはりマンドリンオペラの世界に入ってしまいます。ベルディの「椿姫」ならできそうって話がありました。ラヴェルの「子供と魔法」ももしかしたら出来るかもしれないなんて話がありました。

※委嘱作品のさらなる充実。

メトの大きな魅力である委嘱作品シリーズ。現在、委嘱したい作曲家は、松下功、細川俊夫、三善晃、藤家渓子、オリバー・ナッセンなどの名前があがっています。いずれも現代音楽の世界の第一人者ですね。これこそ予算的に難しいのですが、ひとつひとつ是非とも実現させていきたい夢です。

※メトポップス。

打って変わっておちゃらけの世界。ジョン・ウィリアムズやウルトラマンシリーズなどは、我々メトの中心メンバーを育てた音楽。真面目にポップスを演奏したいのです。

※企画もの

意欲的なプログラムだけでなく、メトでは一般の流通経路の乗るCDの作成を夢みています(注)。これだけ異色の団体ですから、自主制作ではなく限りなくレベルの高いCDを作りたいという夢を持っています。委嘱作品集やアレンジものなどいろいろなケースを考えられますが、できれば単発企画ではなく、4〜5年ごとの定期的なものにしたいです。また、海外作曲家へのアプローチや世界の音楽愛好家との交流を持ちたいと思っておりますので、海外演奏旅行などを実現させていきたいです。さらに、常任指揮者の小出先生はもちろんこれからもご指導いただく一方で、客演指揮者の招聘なんてことも楽しいことかもしれません。例えばピエール・ブーレーズとかいかがでしょうか(笑)。

(注)2001年12月に、現代日本人作曲家のマンドリンオリジナル作品のCD(第12回演奏会ライブ録音)をリリースしました。




Allright reserved 2002 by Hamulabo / Metropolitan Mandoloin Orchestra





このサイトは、メトロポリタン・マンドリン・オーケストラの一メンバーによって作成されています。