BIOGRAPHY

Home Index 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 Kyoto 16 17

第14回定期演奏会
1998.3.15. 武蔵野市民文化会館

第1部 前野一隆指揮
 劇的序曲(カペレッティ)
 組曲「吟遊詩人」(アマデイ)

第2部
 調査中

第3部 前野一隆指揮
 劇付随曲「アルルの女」より(ビゼー/佐藤編)
  前奏曲
  メヌエット
  アダージェット
  鐘(カリヨン)
  パストラーレ
  メヌエット
  ファランドール

アンコール
 夕べの鐘−「絵のような風景」より(マスネ)

タイトル

 当方も参加したこの演奏会、記憶もまだ生々しい当日のレビューアップです(笑)。まだ会場にお越しいただいたみなさんのご感想を聞いていないんで、あくまでも当方の独断と偏見モードということでご容赦を。

 まずは、クリマン始まって以来の450名という観客動員が今回の演奏会のもっとも大きな特徴であり、また大成功であった主因だと思います。天気が良かったことに加えて、青山さんや中央大学の学生メンバーなどが頑張ってチケットを捌いてくれたのが良かったのでしょうか? また、このはむらぼ企画HPをご覧いただいたみなさんにもお越しいただきまして(大感謝)、昨年までの7割程度、300〜350名前後から、一気にほぼ満席状態になりました(大喜)。メンバー一同、大変気を良くして、ちょっと緊張しましたけど、心地よい緊張感となりました。

 こうして演奏会としては、大成功でしたが(大喜)、中身の演奏面でも練習対比という観点では(笑)、そこそこのレベルに達したと思います。クリマンはオケの力が強く、普段の練習と本番とでずいぶん演奏が変わってしまうんですけど(笑)、今回の演奏会では全体的にみれば練習時よりもいい演奏ができたと思います。大きな事故もなく、それぞれ力を十分出しきったのではないかな。打ち上げの席上でも、みんな満足感ある笑顔で、大変楽しい飲み会になりました。普段ですと、あの曲のあそこがどうだったとか、どこどこで失敗したといっては、それを肴にずいぶん飲まされるんですけどね(笑)。

 ただ、あくまでも辛口批評(自己批判ですな..苦笑)するとすれば、次の2つの点で課題が残りました。まずは、音色という問題です。クリマンは、打楽器や管楽器などを使わずに、アンサンブル面をアピールしていくオケなんですけど、オリジナル曲はまだしも、ビゼーのように有名なオケ曲をやる場合には、どうしても音色をいろいろと変えて色彩感を出す必要があります。これがまだまだ不十分だったかな。どうしても音色が単調になってしまったり、fとpの差があいまいであったり、説得力に欠けるきらいがありました。ビゼーのように組曲ものをやる場合はなおさらですよね。リハのときにもずいぶんこの点を指摘したんですけど、やはり一朝一夕にはできるものではないでしょう。普段の練習では、いかに音をさらって弾けるようにするかってことばかりに関心が集まってしまうんですけど、こういう音楽を作る、音色を作り込むってことにもより多くの時間を割かなければいけないのでしょう。そのためには、とーぜん、メンバー一人一人が十分に弾けている状態で練習にのぞまなきゃいけませんね(あたりまえのことですが...苦笑)。

 もう一つは、どれだけ感動を生み出したかという点です。練習不足を勢いで乗り切って、事故のない演奏だった...ってことだけでも、それなりに満足してしまうんですけど(苦笑)、メンバー一人一人がどこまで自分自身の中で心底感動して、その感動がどこまでお客さんに伝わったのか、という点に注意すべきでしょう。失敗のない上手な演奏をするということと、気持ちが伝わる演奏というのは、似ているようで微妙に違うことだと思います。伝えたい気持ちが何であるか、という根本的な問題提起も含めて、やはり今一度じっくり考える必要があるでしょう。

 個々の曲については、また機会がありましたらこのコーナーで取り上げますが、舞台裏の内緒話を少しだけ(笑)。今回は、某コンマスA山氏が、普段以上に緊張しまくってました(^^; 一番の難関が、アルルの「メヌエット」(苦笑)。1部では、吟遊詩人の最後でE線を切ってしまって、2部のソロを前に「やばい、やばい」ってそりゃもうそわそわしてましたです(笑)。2部のソロが無事終わっても(楽屋のモニタ−で調弦しながら聴いてたんですけど、すばらしい出来だったと思います)、「アルルの女のソロは、やっぱりみんなで弾こうよ」って泣きがはいるし(^^; ピックを一生懸命磨いては、「トレモロが上手くできない」とか、「5分で汗がびっしょりになって、ピックがすべる」とか、「音の聞え方がいつもと違って、一人で寂しい」とか、ずいぶんと駄々をこねていました(笑)。ま、予想された展開でしたんで、お気楽なワタクシ達は笑いながら相手にしなかったんですけど、A山さん、ほんとお疲れ様でしたね(喜)。

 そうそう、それから当方、今回全部で11本くらいのマンドリンの調弦を引き受けたんですけど、楽器のランクでやっぱりずいぶん音が違うということを実感しました。クリマンは落合というメーカーの楽器がメインなんですけど、標準的なS3というランクと、より高価なS5では、やはりずいぶんと音色に差がありました。音のつやとか張りが全然違うんですよね。当方S3を使っているんですけど、やはりそろそろいい楽器が欲しい欲しい小僧(笑)。それにしても、11本の調弦を全部一人でやると、左手の親指が完全に感覚がなくなっていくぞ。ペグ(糸巻き)がとっても硬い楽器があるんですよ。ものすごい力でまわさなきゃいけないんで、ほんと大変でした。(1998.さとーひろし)

■ □ ■ □ ■ □ ■ □ ■ □ ■ □

 なお、当時の演奏をお聴きの方は、御感想をお寄せください。また、エピソードをご存知の方もご連絡ください。(2000.10.22)

■連絡先 はむらぼ企画




ブラウザの横幅を600ピクセル程度でご覧いただくとレイアウトがきれいになります。

Crystal Mandolin Ensemble Home