BIOGRAPHY

Home Index 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 Kyoto 16 17

京都特別演奏会
1999.3.13. 京都アルテホール

第1部 前野一隆指揮
 歌劇「ボエーム」からのパラフレーズ(プッチーニ)
 古城の物語()
 アルプスの生活(ガーニャ)

第2部 前野一隆指揮
 舞踊風組曲第2番(久保田孝)
 ダンテとベアトリーチェ(ワルテル)
 英雄葬送曲(ラッタ)

アンコール
 私のお父さん(プッチーニ)

タイトル

 2週間前の東京公演と基本的には同じプログラムですが、クリマンでは10年ぶりかな? 東京以外での出張公演となりました。ワタクシが知る範囲では、以前、ヨーロッパ方面に演奏旅行をして以来の本拠地外での演奏。もっとも当時とは、メンバーもだいぶ入れ替わりましたので、事実上は初めてのアウェイ経験ということになりますです。

 で、まずはホールの印象から。京都御所前のアルティホールですが、客席数のわりにはステージが広く天井もとっても高いので、メンバーにとってはかなりやりづらかったです。舞台の山台が自動制御でいろいろ細かく動くのに感心したり、客席の残響コントロールにいちいち騒いだりと、完全にお上りさん状態だったんですけど(笑)、なんとか本番までには響きをつかんだかなというところ。いつもの東京・武蔵野市民文化会館は、狭いステージと豊かな音響が特徴なんで、演奏していてとっても音が身近に気持ち良く感じられるんですが(大吉)、ぢつはクリマンってこの響きをある意味では最大の武器にしているんですよね(笑)。15年近く同じホールで演奏していると(第1回は別のホールだったかな?)、自分達の演奏がホールの響きにあわせたものになっていきます。とくにマンドリンアンサンブルでは、トレモロや単打の区別、音の消し方、スタッカートの程度など、微妙なさじ加減で雰囲気がだいぶ変わりますんで、こういう普段とは違うホールでの演奏はオケとしての実力や癖が如実に表れてしまいます。ま、それがワタクシ的にはとっても楽しかったのも事実なんですけどね。

 さて、響きにも慣れたところで、本番の演奏ですが、うーん、可もあり不可もありで、ワタクシ的にはちょっと疲れてしまったかなって感じ(苦笑)。調弦がなかなかあわなくて、集中できなかったのが残念でした。でも、お客さんからの感想を聞くと、低音パートが充実していたとか、マンドリンでも後ろの席からちゃんと音が聞こえたとか(あはは、ワタクシ最後列だったんですよね。。。大吉 あれ? それとも2列目の酒○君の音が大きかったのかな?)、指揮者のパワフルさ健在とか、かなり好意的なお声をいただきました。全体的に、東京公演よりも演奏ミスが少なく無難にこなせたと思っていますです。もっともその分、熱気や演奏への思い入れが少し色褪せてしまったかな、という地方公演にはありがちなパターン(笑)。当日は小雨だったので、湿度の影響でしょうか? それぞれの調弦がかなり狂ってしまって、響きが少しにごってしまったことが残念でした。

 それぞれの曲の出来不出来については、あまり東京公演とは変わらなかったのではないでしょうか。東京公演のテープを聴いて、テンポ設定や楽器間のバランスを若干修正しましたが、演奏の本質ががらりと変わる程のものではありませんでした。1曲目のボエームパラフレーズは、よりあっさりと弾いたのですが、ダラダラと音を引きずってしまった東京公演よりはいい雰囲気がでたかもしれません。京都公演のみで演奏した「古城の物語」は、冒頭のベースとギターのユニゾンが上手く雰囲気を作れなくて心配だったんですけど、会場の音響に助けられたかな? なんとか曲になったという感じです。

 ということで、ホームグランドではないというハンディ下、さすがにお客さんが少なかったのは残念でしたが、それでもとっても暖かい拍手をたくさんいただき、演奏会としては大成功といっていいと思います。で、打ち上げには、エルマノモザールの皆さん、マンドリニストの石附さんなどもご参加いただき、大盛況でした。この業界につきものの(笑)、「関東の音」と「関西の音」って話題が出たんですけど、ワタクシにはあまりよくわからない世界(苦笑)。カラーチェの乾いた音を力で押し捲る関西と、落合のポロポロとした音で繊細に弾く関東の音って図式なのかな? あ、これって問題発言でした?(笑) すいません、この辺の事情やどういう音が正統派で評価が高いのかって、ワタクシ、超シロートなものでして、失言や大きな誤解がありましたらお詫びしますね。(^^;

 最後に、終演後、ホールの出口でちょっと時間をつぶしていたんですけど、受付では急遽、コンマス青山さんがサイン会を始めたりして(見事な営業スマイルでした。普段みられない青山さんの表情がおかしかったな。。。笑)なんだか微笑ましかったです。そうそう、自転車で会場にお越しいただいた方々が多かったのには驚きました。東京ではちょっと考えられない風景ですよね(笑)。そして、出口でみなさんが口々にアンコールの「私のお父さん」を鼻ずさんでいたのが、この演奏会の成功をあらわしているなと、とってもうれしく思いました。京都のみなさん、どーもありがとーございましたです。今後とも、またよろしくお願いしますね。さ、次回は大阪、神戸あたりに行きたいですね。(1999.さとーひろし)

■ □ ■ □ ■ □ ■ □ ■ □ ■ □

 なお、当時の演奏をお聴きの方は、御感想をお寄せください。また、エピソードをご存知の方もご連絡ください。(2000.10.22)

■連絡先 はむらぼ企画




ブラウザの横幅を600ピクセル程度でご覧いただくとレイアウトがきれいになります。

Crystal Mandolin Ensemble Home